教育福島0200号(1997年(H09)01月)-046page

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平成八年 ふくしまの教育

−主なできごと−

 

県教育委員会では、平成八年をふりかえり、一年間の様々なできごとのうち主なものを年初から順にあげてみました。

県内初の「総合学科」高等学校誕生

〜進路が広がる新しい学科を持つ県立光南高等学校スタート〜

普通科、専門学科高等学校のほかに県内では初めての「総合学科」を持つ光南高等学校が今春誕生した。新校舎では「ゆとりある空間」を校舎の中心に取り入れ、吹き抜けの図書館、談話室、進路指導室を組み合わせるなど画期的な設計を取り入れている。単位制を採用し、「総合選択科目」系列には「流通ビジネス」「国際教養」「福祉介護」等の八系列がある。その中には芸術関連分野への進路を目指す全国初の「テクノアート」系列もある。入試では「パーソナルプレゼンテーション」を実施し、全国に話題を提供した。

 

「ダイヤルSOS」がフリーダイヤル化

〜いつでもどこでもきがるに相談〜

昨年度設置した「ダイヤルSOS」には八一九件の相談があった。家庭外からの電話相談や長時間の相談による通話料金などを考慮し、今年度当初から「フリーダイヤル」による電話相談をスタートさせた。

「フリーダイヤル化」導入により、相談する側も、相談される側も安心してじっくりと相談ができるようになった。

 

勝常寺薬師三尊像が国宝指定

〜四十四年ぶり、東京以北の彫刻ではじめての指定〜

勝常寺(湯川村)の薬師如来坐像と脇侍(きょうじ)の日光・月光菩薩像の三尊が国宝に指定された。三尊の本体は欅系の「一木造」で仕上げられており、作風や技法から平安初期九世紀前半の製作とみられ、現存する東北最古の木造仏像となっている。中尊の薬師如来坐像は、量感豊かな体と深くうねるような刻まれた「ひだ」によって、迫力と充実感を漂わせている。国宝指定は、これまで奈良・京都が中心であり、勝常寺の薬師三尊は東北地方にも水準の高い仏教文化や彫刻技術が存在していたことを認める画期的な指定となった。

 

病原性大腸菌O-157発生

〜全国各地で集団発生、児童生徒八、〇〇〇余名が感染〜

五月下旬に岡山県で病原性大腸菌「O-157」による食中毒が発生した。十一月中旬には全都道府県に拡大し、特に七月の学校給食が原因とみられる堺市の集団食中毒の患者数は五千人を突破し、国際的に関心を集める社会問題となった。

県教育委員会では、各学校及び教育機関に毎年広報誌等で食中毒の防止を呼びかけているが、本年六月以降にはさらに会議や文書等で食中毒防止・衛生管理の強化の周知徹底を図った。

本県では、八〜九月にかけて三名の児童を含む十四名が感染したが、二次感染者はなく全員治癒した。

 

「インテリジェント・セミナー'96」郡山市、三春町で開催

〜文教施設の高機能化、多機能化を考える〜

学校等の文化教育施設を地域の生涯学習の核として発展させる「文教施設のインテリジェント・スクール構想」の研究セミナーが六月に開催され、全国都道府県市町村教育委員会の関係者二百二十名余が参加した。

長倉康彦共立女子大学教授の基調講演、パイロットモデル研究発表や教科教室型中学校の特性等についての事例発表が行われた。また、三春町立の小学校・中学校の三校で学校施設見学会が開催された。

 

「いわき海浜自然の家」オープン

〜県内第二の海浜型青少年教育施設〜

七月二十日、いわき市久之浜町に

 

 

 


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