教育福島0202号(1997年(H09)04月)-006page
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提言
著作権
文部省大臣官房人事課長
伊勢呂裕史
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最近は、著作権という言葉やその意味することをかなりの人が承知していると思う。マスコミの話題でもよく取り上げられるが、日常生活でも、レコードレンタル、ビデオレンタル、カラオケなどに大きな関わりがあることや、図書館において図書は全部コピーできないとか、あるいは、学校で授業の用に供する場合でもテレビ番組の録画や教材のコピーはできるが、コンピュータソフトについて生徒用のためのコピーを作成することは許されないということなどは知られていると思う。
著作権とは、思想又は感情を創作的に表現した論文、詞、映像などの著作物を創作した者に関わる権利で、著作物をコピー、貸与、放送など利用したい者は著作者の許諾を得て通常は利用料を払って利用することとなる。その際、著作者の氏名表示の有無や改変については著作者の意に沿わなければならない。また、著作者ではないが、著作物を普及することに役立っている俳優、演奏家、歌手などの実演家、レコード会社、放送事業者についても著作権と同様の著作隣接権が認められている。
世間では著作権が働くから利用できないと思っている人もいると思うが、著作者の許諾さえ得れば著作物のコピー等は可能である。ただ、非常に多くの著作物が出回っている現状において一々個々の著作者に許諾を得るのは面倒であり、また、著作者側にとってもどこでどう利用されているのか把握することは困難である。そこで、音楽の分野におけるジャスラック(日本音楽著作権協会)のように、ある曲を利用したい場合にジャスラックに申し込み、○○円を払えば利用できるという抱括許諾の制度が必要となる。出版物のコピーについても、全出版物ではないが、日本複
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