教育福島0202号(1997年(H09)04月)-007page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

文部省マラソン大会の一コマ

 

文部省マラソン大会の一コマ

(右は小杉文部大臣、左には井上事務次官)

 

写権センターがあり、会社単位で契約を結んでコピーできるようになっている。文部省でも年額五万円程度で契約を結んでいる。

問題は映像の分野で、この分野は監督、映画製作者、脚本家、実演家など権利者が多く、なかなか進まない。しかし、現在、マルチメディアの時代を迎え、その普及の鍵はソフトと言われる中、映像の分野にも抱括許諾の制度ができないと、マルチメディアの進展の足を引張りかねない。近い内にそのような制度ができることを期待しているところである。

我が国に著作権法が制定されたのは、一八九九年(明治三十二年)で、他のアジア諸国に比し非常に早い時期であるが、これは、当時欧米列強との間に結んでいた不平等条約の中の治外法権を外すには知的所有権を尊重する文化国家であることを示さなければいけないということで制定されたものである。当時からなかなか著作権思想は普及しなかったが、最近になって、他のアジア諸国で海賊版が横行している中、我が国では著作権を尊重する意識が定着しつつあると思っている。

著作権は教育にも関係が深いものであり、皆様方にも著作権に関心を持っていただきたいと思い、また、私も文化庁で著作権を担当したこともあることから、この提言において著作権に触れさせていただいた。

なお、私の福島県教育庁在職時には、豊かな自然と人情味あふれる多くの皆さんとの触れ合いの中で、本当に楽しく過ごさせていただいたことを大変感謝しており、この誌上を借りて御礼申し上げたい。

 

【著者紹介】

伊勢呂裕史・いせろひろし

〔略歴〕

昭和二十四年 愛知県生まれ

東京大学法学部卒業

四十六年 初等中等教育局教科書検定課

四十九年 文化庁記念物課

五十年 体育局学校保健課専門職員

五十二年 管理局企画調整課法人係長

五十五年 福島県教育委員会総務課長

五十八年 体育局学校給食課補佐

五十九年 臨時教育審議会調査員

六十一年 大臣官房会計課副長

六十二年 高等教育局大学課大学入試室長

平成元年 生涯学習局学習情報課長

三年 文化庁著作権課長

五年 教育助成局地方課長

七年 初等中等教育局高等学校課長

八年 大臣官房人事課長

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。