教育福島0204号(1997年(H09)07月)-038page
生涯学習インフォメーション
平成九年度福島県男女共同参画アドバイザー養成研修会
フレッシュセミナー・女と男のいい関係をめざして
生涯学習課
一 はじめに
平成七年九月、北京において第四回世界女性会議が開かれ、「北京宣言及び行動綱領」が採択され「女性の権利は人権」であることが各国の共通認識として捉えられました。
日本においても、昨年十二月に新たな行動計画「男女共同参画二〇〇〇年プラン」が策定され、平成十二年度を目標とした具体的な施策が示され、大きな進展を見せています。
昭和二十一年、個人の尊重と男女平等を基本的人権として保障した日本国憲法が制定され、それからちょうど半世紀を経た平成八年、内閣総理大臣の諮問に対し、男女共同参画審議会は「男女共同参画−−それは人権尊重の理念を社会に深く根づかせ、真の男女平等の達成を目指すものである−−」と述べています。
我が国が戦後半世紀にわたって取り組んできた個人の尊重と男女平等の実現という課題は、男女共同参画という新たな概念の下に二十一世紀に向けて我が国が取り組まなければならない重要な課題として改めて提起されたわけです。
総理府が平成七年に行った「男女共同参画に関する世論調査」によると、「男は仕事、女は家庭」という考え方に同感する人は八年前と比べると、二六・八%と今や男性も女性も少数になっています。しかし、「男女の地位の平等感」については、男性の方が優遇されていると思っている人は今だに男女とも七割を越えている実態を示しています。
このように、意識の上では男女平等を認めてはいても、現実の社会ではむずかしいようです。
さらに、女性の社会進出については、重要な方針決定を行う場となるとまだまだ女性が少ないのが現状です。国会議員における女性の割合は六・四%と低く、審議会などにおける国の女性委員の登用状況は一五・五%、県でも一二・七%となっており、今後、高齢化、少子化、経済活動の成熟化、国際化など多くの課題を抱えた二十一世紀を切り開いていくためにも、女性の視点が重要であり、女性の登用を進める必要があります。
テーマパーテイの楽しいひとこま
二十一世紀に向けて、女性の地位の向上を進めるためには男女が共にあらゆる分野に参加してその力を発揮し、個性を生かした自分らしい生き方ができる社会を作ることが求められています。
県教育委員会では、地域社会及び家庭生活に男女が共同で参画していけるように、平成六年度から「フレッシュセミナー・女と男のいい関係(男女共同参画アドバイザー養成研修会)」を実施しています。
二 事業概要
この事業は、男女共同参画社会の形成を目指して、女性が多様な能力を開発・発揮し、社会のあらゆる分野へ参画していけるよう女性の生涯学習を促進するための文部省の補助事業「女性の生涯学習促進総合事業」の三つの事業の中の一つとして位置づけられています。
(1) 目的
女性の生涯学習を推進するとともに、男女平等をめぐる意識の改革や平等を基礎とした男女共同参画を推進するため、市町村における教育・学習の充実を図り、男女が共同で家庭や地域や職場などにおける活動に参画していけるよう、助言と援助に携わる専門的活動者を養成する。
(2) 期日・会場
〔1期〕平成九年七月十一日(金)〜十五日(日)