教育福島0207号(1997年(H09)11月)-033page

在住の平均年齢七十五歳の管弦楽トリオの発表、それに講演として川柳三日坊主吟社主宰の佐藤良子氏の『人生いつでも今が旬〜私の川柳人生から〜』を実施しました。

このほか、各学園の皆さんの作品を展示、公開し、鑑賞すると共に、交流と交歓の場を設けるなど活動と人の輪の拡大を目指しています。

　

　

全国生涯学習フェスティバル

　

3 高齢者社会参加モデル活動支援事業について

この事業は平成八年度より高齢者の社会参加活動の先駆的取り組みとして始められた新しい事業です。

昨年度は、三春町の「三春グレート・アカデミー」と鹿島町の「風花学級」に事業を委託し、多大な成果を上げることができました。

(一) 目的

高齢者グループの幅広い分野における多様な社会参加活動を推進するため、各種の指導者養成講座等の修了者を中心とする高齢者グループが、独自に企画・開発して実施するモデル的な社会参加活動を支援するとともに、それらの活動の普及を図ります。

(二) 実施方法

事業の実施は、委託により実施します。今年度は県内において二団体に委託しております。一つは、「県北地区高齢者人材活用事業登録者の会」であり、二つ目は「グレート・アカデミーOB第四期生金星会」です。

(三) 事業内容

主な事業内容は、活動のための事務局の設置にもとづく企画立案、経理のための実行委員会の設置、及び年間四十時間程度のモデル活動事業の実施です。活動の内容、及びその実施方法が、広く高齢者の社会参加を促進する上で、先導的・モデル的な役割を果たすことが期待されています。また、活動範囲や事業の対象としては、広く県内に及ぶもの、又は複数の市町村にまたがる広域的なものであることが特徴です。

これまでのモデル活動としては、現代的課題や地域の課題解決に向けた活動、地域の活性化を図る活動など委託団体ではそれぞれ創意を加えた取り組みとなっています。

　

　

紙芝居作成風景

　

(1) 昨年度の実践

平成八年度の委託団体の実践では、環境美化活動、郷土史紹介や郷土民話の紙芝居作り、その実演公開と収録ビデオの町内各学校への寄贈、交流ボランティア等、直接地域に還元される活動として、高く評価されました。

(2) 今年度の活動予定

平成九年度については、「県北地区高齢者人材活用事業登録者の会」では、県北地区各市町村教育委員会や公民館、各種団体が実施する学級講座や研修事業などに会員を講師として派遣し、多様な学習活動を推進し生涯学習の充実を図ることを目的としています。

もう一方の「グレート・アカデミーOB第四期生金星会」では、地元会津地域の歴史学習をもとに、郷土紹介スライドの作成と歴史資料の収集と整理をして郷土教材として公民館へ寄贈するほか、歴史及び観光の解説ボランティアを実践する予定をあげています。

　

四　おわりに

　

最後になりましたが、こうした高齢者社会参加活動支援事業全般を企画・運営するため、教育委員会関係者、教育委員会以外の部局の関係者、学校教育関係者、社会教育関係団体等の代表者、学識経験者等で構成する高齢者教育推進委員会を設置し、各方面の意見が十分反映されるように努めています。

この委員会は、事業を効果的に行うために、

(一) 県内における高齢者を対象とした学習機会、高齢者の社会参加の現状、課題の把握

(二) 事業全体の基本方針、実施要綱などの検討

(三) 事業運営の審議

(四) 事業の成果と課題の取りまとめ等々を審議します。

現在十名の委員により運営されています。