教育福島0209号(1998年(H10)02月)-023page
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随想
日々の想い
ずいそう
心と変革と奉仕
三留純
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私は二年間にわたりボランティア学習の企画・運営に携わってきた。その中で最も印象に残っているのは、子供たちの特別養護老人ホームヘの慰問である。
「おばあちゃん、涙を流して喜んでくれたよ。私の手を握って、また来てねって言ってくれたよ」と、A子が顔をくしゃくしゃにしながら嬉しそうに話してくれた。私はこんな嬉しそうなA子の笑顔を今まで見たことがなかった。日記にも、慰問の内容が事細かに書いてあり、また老人ホームに慰問に行きたいと結んでいた。
私自身、老人ホームの慰問は初めての体験であった。何をやれば入所しているお年寄りの皆さんに喜んでいただけるか、皆目見当もつかなかった。入所している方々は、痴呆症や、体を自由に動かすことができない病気のため介護を必要とするお年寄りばかりであった。とりあえず情報を集め、合奏の準備と童謡のCDと風船、そして、簡単なプレゼントを持って不安いっぱいの慰問を実行した。
こうした慰問の中で、涙を流したおばあちゃんはいったい何に感動し、何が嬉しかったのだろうか。また、A子の心に何が起こったのだろうか。
ボランティアには、今日的な意義が二つある。
一つ目は、実際に社会を支える一員として働けることである。具体的には、阪神・淡路大震災の時に見られたような福祉にかかわるボランティア、川崎市に見られるオンブズマンに代表される行政に関わるボランティア等である。
二つ目には人間の心に変革をもたらす点である。他者に必要とされることにより、喜びを感じ、それが成長の糧やステップになるボランティアである。これは、個人の価値観や生き方にも関わってくる。
英国のアレック・ビクソンの言葉を引用すると「少年は必要とされて初めて大人になる」とある。
私自身も、二度の慰問を経験して「来年はもっと喜んでいただけるように慰問しよう」との感情が自然に湧いてきた。与えていると思っていた方が逆に、与えられていたのであった。
学校のボランティア学習は、体験し理解する機会を多く持つことが肝要である。ボランティアスピリットを養うのは学校である。この経験があって初めて大人となりボランティア活動ができるようになる。
中央教育審議会の答申にもボランティアの重要性が挙げられている。人間の心を変革するボランティアが学校の様々な問題を解決する一つの鍵になることはまちがいない。
私はこれからも、積極的にボランティア活動に関わっていきたいと思っている。
(西会津町立群岡小学校教諭)
国際理解
助川俊一
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日本のサッカーのナショナルチームは、昨年行われたワールドカップアジア予選で、かろうじて代表権を勝ち取った。余り明るいニュースの無かった昨年では、トップクラスの良い話題ではなかったか。
サッカー・ワールドカップ・フランス大会の予選は、二次予選が九月に始まった。同じグループには韓国、ウズベキスタン、カザフスタン、UAEの五ヶ国が勝ち上がってきていた。今回の予選の方式は、日本にはなじみの薄い、ホームアンドアウェイ。地元で一試合、相手の地元で一
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