教育福島0210号(1998年(H10)04月)-007page

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たのだと感じております。

ところで、最近のニュースを見ておりますと、毎日のようにナイフ等による中学生の傷害事件が相次いで起こり、他方ではエリート官僚による腐敗事件が数多く報じられております。ビデオゲームの影響なのか、テレビの故なのか、或いは少子化に依り躾を失った家庭の故なのか、はたまた受験技術のみに長じた偏差値秀才を生むように出来上がってしまった学校教育の故なのかと色々と考えさせられますが、いずれにせよ自由を追求する者には、最低限でも自由と表裏一体にある規律を守らねばならぬという事実が教え込まれていないように感じられてなりません。亦一方では「権力は腐敗するものだ」というシェークスピアの箴言にありますように、権力の暴走をチェック出来るシステムの構築を急がねばなりません。「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、……奢れる者は久しからず、盛者必衰の理をあらわす……」と諦観するだけでは済まないことと考えられます。

我が国の経済は、長期的にはいざ知らず、短期的には極めて投機的な為替相場を駆使した国際通貨戦争の中で、序戦敗退の中にあります。国際的な自由化と国内の規制緩和を一日も早く実現し、いつの日かアイシャルリターンと云うことが出来るか、我が国は今まさに正念場に置かれております。私は、希望的な観測も含めながら全治三年位で実現出来ればと念じております。

 

【著者紹介】

 

宮森栄介・みやもりえいすけ

 

〔略歴〕

昭和二年十一月二十七日生まれ。 会津若松市出身

昭和二十八年 三月 慶應義塾大学経済学部卒業

十月 花春酒造株式会社常務取締役

四十五年 七月 花春酒造株式会社代表取締役

四十八年十二月 県教育委員会委員

五十一年 十月 県教育委員会委員再任(二期)

五十四年 一月 県教育委員会委員長(一期)

五十五年 十月 県教育委員会委員再任(三期)

五十七年 一月 県教育委員会委員長(二期)

五十九年 十月 県教育委員会委員退任

六十年 七月 会津若松商工会議所副会頭

平成 三年 十月 県立会津高等学校同窓会会長

六年 四月 (財)福島県国際交流協会評議員

九月 県国際経済交流推進協議会理事

七年 四月 県産業教育振興会理事

九年 六月 (財)福島県体育協会副会長

七月 会津若松商工会議所会頭

十二月 県生涯学習審議会委員

 

 

 


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