教育福島0210号(1998年(H10)04月)-009page
な取り組みを推進する。
4 豊かな体験活動を通じて児童生徒の内面に根ざした道徳性の育成に努める。
「道徳の時間」の時間数の確保に努めるとともに「道徳の時間」を学校教育全体を通して行われる道徳教育の要の時間として活用する。
また、特別活動等の体験的・実践的活動との関連を重視し、児童生徒が自ら考えることを大切にした道徳の授業の実践に努める。
5 体育に関する指導の充実に努める。
適切な運動の経験と健康・安全についての理解を通して、運動に親しむ習慣を育てるとともに、健康の増進と体力の向上を図り、明るく豊かな生活を営む態度を育てるようにする。
6 国際化、情報化、科学技術の発展、環境問題などの新たな社会的要請に対応する教育の充実を図る。
児童生徒の発達段階を考慮しながら、それらの問題に主体的に対応できる資質や能力の基礎を育成することができるようにする。
一 特色ある教育課程の編成と実施
1 特色ある教育課程
教育課程編成の「主体」は、現行学習指導要領において「学校」を「各学校」と改めたところであり、各学校では、創意工夫を加え、学校として特色を生かした適切な教育課程を編成する必要がある。
従って、各学校の教育課程は、その学校の児童生徒のために、その学校ならではの教育力が発揮できるよう編成されるものであり、他の学校にはない特色が現れることになる。
そのためには、次の点に特に留意し、教育課程を編成したい。
1) 新しい学力観を実現するものにする。
2) 児童生徒の実態を適切にとらえ自校の課題を明確にする。
3) 全職員が共通理解のもとに計画の中に具体的に位置付ける。
4) 実施の段階において、自校の課題と活動のねらいを結び付ける。
5) 実施後の反省を基に、絶えず改善を図る。
2 特色ある教育課程の編成
(1) 新しい学力観に立つ教育
教育課程の編成は法令等に従うことが必要であり、学習指導要領においては、学校の教育活動の目標を次のように述べている。
○自己教育力の育成
○基礎・基本の重視と個性を生かす教育の充実
また、中央教育審議会の答申や教育課程審議会の中間のまとめ等は、今後の教育の動向を見定めた教育課程を編成していく上でも重要である。
(2) 自校の教育課題の明確化
前述した学習指導要領等の目標を確認することは、本校の教育課題を明確にすることにもつながる。また、県や市町村の重点施策は、学校を取り巻く身近な地域の実態を踏まえたものであり、これらを考慮することも重要である。また、同時に自校の課題をより明確にすることにもつながる。
(3) 教育目標と教育課題
学校の教育目標は、心身の調和のとれた児童生徒の育成を目指し、学校や地域の実態、保護者の願い、児童生徒の発達や特性などを十分に考慮し設定されるものである。
また、教育目標は、各学校の教育課程編成のよりどころであるとともに、学校の教育活動全体を通じて達成すべき実践的なねらいでもある。
従って、各学校においては、学校の教育課題を正しくとらえ、教育目標の内容を確認したり、見直したりする必要がある。
(4) 教育目標の具現化
1) 重点目標(努力目標)の設定
重点目標は、学校の教育目標を具現するための具体的な取り組みの方針といえる。設定には、次の点に配慮する。
ア 具体的、実践的で、単年度で到達可能な目標とし、評価の基準となるものとする。
イ 児童生徒にとって分かりやすく、親しみやすい表現にする。
ウ 前年度の反省を十分に生かす。
2) 学年・学級目標の設定
学年・学級目標は、重点目標をさらに具体化した指標であり、設定には、次の点に留意する。
ア 教育目標や重点目標の内容を分析し、児童生徒の発達段階や