教育福島0211号(1998年(H10)06月)-049page
博物館ノート
燧ケ岳は活火山
福島県には四つの活火山があります。安達太良山をはじめ、磐梯山、吾妻山、尾瀬沼の北側にそびえる燧ケ岳です。燧ケ岳以外は近年噴火活動などで何らかの被害を被った火山であるということがよく知られています。
ほかの火山には猫魔ケ岳や新潟県境にある浅草岳などがあります。これはともに死火山です。なお以前の休火山という分類は現在では使われていません。
現在、気象庁では次のどちらかにあてはまるものを活火山として指定しています。1)現在噴煙をあげたりして活動している火山。2)過去二千年以内に活動した火山。燧ケ岳は火山灰などの研究により約五百年前に噴火したということがわかりました。そのため、2)に該当するということで平成八年に新たに追加指定されたのです。
この過去にさかのぼる二千年という年数については様々な提案がなされています。数万年から数十万年にもわたる火山の一生から比べればあまりにも短いと言わざるをえません。活火山には指定されていませんが福島県では約五千年前(縄文時代)に大噴火をおこした沼沢湖(沼)という火山もあるのです。
尾瀬ケ原より燵ケ岳
沼沢火山の火口胡
沼沢火山噴火による二次堆積物