教育福島0212号(1998年(H10)07月)-037page

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広場」

1) 児童生徒

小学四年〜中学三年の男女 各九名ずつ(地区別「子ども広場」出席児童生徒会員)、並びに開催地区中学生一名 合計十九名

2) 教育委員会

教育長、県北教育事務所長 計二名

※同席者

総務課長、義務教育課長、養護教育課長 計三名

 

6 地区別「子ども広場」の実際

六月六日(土)に開催された、会津・中通り地区「子ども広場」における、児童生徒の発言内容の概要を紹介します。

 

【会津地区】

○ ペットの飼育をとおして、以前よりも友達に優しく接したり、下級生の面倒を優しく見ることができたりするようになってきた。

○ スポーツ少年団の活動は夜に行われることが多いため、親に車で送迎してもらっている。このようなことをとおして、親への感謝の気持ちが高まってきた。

また、苦しい練習をとおして、友達関係も深まって来ている。

○ 妹の交通事故における父母の献身的な看護を見ていて、自分たちへの親の愛情の深さに気づいた。また、妹の病状を心配してくださった地域の人々の優しさに触れ、地域の人々の支えがあって楽しく生活できていることにも気づくことができた。

今後は、両親や地域の人々に心配や迷惑をかけないで生きていきたい。

○ 「いじめ」について、いじめる側は当然悪いが、黙って周囲で見ている人たちも「同罪」であることに気づくべきだ。

また、いじめる人たちは、もっと楽しいことを見つけていくことが大切だと思う。

いじめられている人たちは、一人で悩んでいないで、周囲の人たちに相談したらよいと思う。

○ 友達関係を深めていくためには、自分をもっと出していくことが大切だと思う。そうすれば、仮にケンカになったとしても、さらに結束が堅くなると思う。

○ 自分の住む町について、近代化と伝統・歴史遺産の両面から考えていく必要があると思う。

○ 環境問題の基本は、物を長く、大切に使うことだと思う。このような身近なところから、見直しをしていくことが大切だと思う。

 

【中通り地区】

○ 部活動やスポーツ少年団の活動をとおして、すばらしいコーチと出会い、体育の教師になりたいと思っている。

○ 身近に、自然を生かした安全な公園がほしい。

○ 町内会のクリーン運動の参加をとおして、家庭でできる、節約やリサイクルを進んで実践することの大切さを学んだ。

○ 学校で生活する時間が長く、もっと自分を探す時間や人間としてのつながりや広がりを大切にする時間がほしい。

○ 自分のストレスを他人に向ける人が多くなってきたように思う。ストレスの発散の仕方や我慢の仕方がわかれば、そんなことも少なくなるのではないか。

○ 大人は、子供がわがままなことを言っても最後まで聞いてほしい。それから、問題点を指摘してほしい。それを素直に聞かない生徒もいるかもしれないが、逆に指摘されることによって、何が間違っているのかに気づく子供も少なくないと思う。

他の人を理解するのには、話し合いが一番大切である。

 

前述の発言をもとに、各教育事務所長と児童生徒との間で活発な話し合いが持たれました。

今後は、七月二十五日(土)に、地区別「子ども広場」に出席したすべての児童生徒を伊達郡国見町の「国見町観月台文化センター」に招き、県教育長出席のもと、全体の「子ども広場」を開催することにしています。

県教育長と児童生徒との充実した話し合いが期待されています。

 

 

 


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