教育福島0213号(1998年(H10)09月)-004page
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県立美術館第3回企画展
生誕100年
岡 鹿之肋展
9月26目(土)〜11月15日(日)
点描風の繊細な筆致と静謐な雰囲気で人々を魅了する洋画家・岡 鹿之助(1898〜1978)の生誕100年を記念して、その画業の全貌をふりかえる回顧展を開催いたします。
岡 鹿之助は1924(大正13)年に東京美術学校油画科を卒業の後パリに渡り、15年あまり滞在して勉強や制作を続けました。その間、身につけたフランス美術の理知的な伝統は、岡芸術の土台を築いているといえます。色彩そのものの美しさを損なわないよう、絵の具を混ぜず、ていねいに重ねられた細かいタッチ。そして安定した構図。知性と感覚が見事に調和した詩情あふれる油絵が岡の作品の特徴です。彼の描くヨーロッパの古城、灯台、発電所などの古風な建物や、パンジーや百合などの花々の絵は、あたかも優美な音楽や極上のワインにもたとえられるでしょう。
初期から晩年に到る代表作約120点に素描や版画30点を展示する今回の展覧会は、岡芸術の真価を再認識する絶好の機会となるに違いありません。
段丘(絶筆)1970年
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