教育福島0213号(1998年(H10)09月)-006page

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提言

 

若者はゴミウォッチングが大好き

 

福島県民の森参事兼環境管理課長

福島県鳥獣保護センター獣医師

溝口俊夫

 

と設備を誇るキャンプ場であるから、ゴミの量も相当膨大になると予想された。

 

今年の夏、ふくしま県民の森に、新たにオートキャンプ場がオープンした。この誌面では到底書き尽くせないほどの設備を誇っている。収容人数も八百人以上。このように全国有数の規模と設備を誇るキャンプ場であるから、ゴミの量も相当膨大になると予想された。

県民の森では、既存のユースキャンプ場がある。こちらは車の進入禁止とゴミの持ち帰りがルールである。因に、オートキャンプ協会がゴミの量を調査した結果では、ユースキャンプ場では一人当たり〇・八kg、オートキャンプ場ではその二倍強の二kgという統計がある。本来なら、オートキャンプ場も持ち帰りにしたいところだが、正直なところ不安がある。それなら、回収はキャンプ場側でするとしても、利用者にゴミ分別をしてもらい、段階的に減量化させる方法で取り組むかということになった。

まず、予約、受付時の案内の徹底から始まった。受付後にキャンパーは第一次分別用の四種類のゴミ袋(ビン・カン用、可燃物用、不燃物用、生ゴミ用)を受け取る。次に、場内六カ所に設置されたゴミブースでは、袋の中からゴミを取り出し十二種類のコンテナに再分別(第二次分別)しなければならない。ゴミブースはそのレイアウトの見事さと清潔さにおいては、世界一だろうと自画自賛している。ゆったりとゴミ観察を楽しんでもらうねらいである。分別されたゴミはスタッフが回収し、最終的には十四種類に分別される。

八月一日から一カ月間、ゴミを種類ごとに計量することにした。六千人分のこれまでの中間報告をまとめると、一人当たりの平均排出量は〇・九kg、全国のオートキャンプ場平均の四五%、ユースキャンプ場並みの数値である。実は、二〜三年かけて全国平均の五〇%達成を目標にしていた我々としてはちょっと拍子抜けだったが、それでは!と減量化の目標を大胆にも二五%、一人当たり〇・五kgに再設定することにした。この目標達成のためには、ゴミ内容の詳細な分析が必要である。例えば、生ゴミの量は〇・三八kg、しかしその二八・一%は食べられる物である。本当のクズだけにすれば〇・

 

 

 


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