教育福島0214号(1998年(H10)07月)-006page

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提言

 

躾は家庭の中から

滝根町星の村天文台台長

大野裕明

 

なかった微少なる小惑星が、実は、地球に衝突する危険性を含んでいるのです。

 

地球に衝突する彗星(すいせい)のシーンを映画化した作品が人気を呼んでいるようですが、密かに我が地球に接近してくる天体は少なくないのです。昨年出現したヘール.ボップ彗星やハレー彗星など、尾を引いた勇壮な姿が思い出されるでしょう。こういった彗星や、地球のようになりきれなかった微少なる小惑星が、実は、地球に衝突する危険性を含んでいるのです。

小惑星は、地球の軌道面に入り込むと巨大な火の玉となって落下し、隕石となります。これが宇宙からの唯一の物質的な贈り物です。大きさは、大小さまざまですが、あくまでも宇宙のゴミ的な存在で、宇宙飛行士の土井さんや秋山さんが宇宙へ出た時の一番危険な物体と言っていたのが小惑星であり、もう一つはロケットの破片や用済みの人工衛星です。これらの物体は「スペース・デブリ」と言われ、宇宙のゴミとでも表現するのでしょうか。スピードは相対速度二百から四百キロメートルにも達し、例えば小さなビス一本ほどのものが衝突しただけでも、宇宙船は破壊されてしまうほどのものすごさです。これらが、小さいながらも我々が生活を営んでいる場所に降ってきたなら、驚異的な被害を与えることになり、粗大ゴミという単純な扱いはできないでしょう。一方の小惑星の地球衝突防御に対しては、各方面で対策を練っているところで、大自然のなせる業にはいたしかたないのでしょうが、ロケットや人工衛星

 

 

 


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