教育福島0215号(1998年(H10)11月)-011page
を伸ばす観点から高校を選べるよう、入学者選抜の改革も進めています。
募集定員は前年同様三百名でしたが、推薦選抜枠を四十%に拡大し、小論文並びに個人面接及び集団面接を取り入れました。集団面接では同一テーマについて討論を行い、個人面接では自己PRを実施しました。
学力検査では、出願時に自己申告した二教科について傾斜配点を行いました。
(4) 新入生オリエンテーション及び入学式
総合学科新入生には、三回に分けてオリエンテーションを実施しました。
1) 生徒対象で科目選択に関する説明や個別アドバイス
2) 保護者同伴で高校生活や諸納付金等に関する説明
3) 時間差登校による個別面接
入学式では、総合学科開設宣言のあと、校長の「皆さんのすべての行動が新しい歴史と伝統になる。自らの責任で自己実現を果たしてください。」との式辞に対して、新入生代表が「総合学科のパイオニアとして新たな道を切り開いて行きます。」と誓いのことばを述べ、新たな生活のスタートを切りました。
総合学科第一期生入学式
三 総合学科の概要
(1) 総合学科の特色
幅広い科目選択
百二十科目以上の選択科目が設けられています。
自分で作る時間割
自分の興味・関心、進路希望等に応じて、多くの選択科目の中から主体的に科目を選択し、自分だけの時間割で学習します。
単位制の採用
三年間で八十単位以上を修得すれば卒業できます。
二期制の採用
授業実施時数を確保し、選択幅を拡大するため、一年間を前期(四月〜九月)と後期(十月〜三月)に分けます。
少人数指導
二年次以降は選択科目が主となり、少人数によるきめ細かな授業が展開されます。
充実した進路指導
将来の職業選択を視野に入れた学習を重視し、特に「産業社会と人間」の科目では、進路について考えるとともに学習計画の適切な指導を行います。
(2) 特色ある教育課程
1) 系列
地域や生徒の実態に応じて次の六系列を用意しました。
人文科学系列
日本や世界各国の文化・歴史を学習し、国際社会に対応できる資質を養います。また、 各種語学関係の資格取得や文科系大学への進学を目指すために必要な科目を多く設定しています。
自然科学系列
自然環境への関心を高め、人間の生活と自然との関わり合いについて科学的に考察する能力を養うとともに、様々な場面で活躍できる柔軟な思考力を養成します。また、理科系大学への進学を目指すために必要な科目を多く設定しています。
産業技術系列
バイオテクノロジーやエレクトロニクスの導入など、大きな進歩を遂げている今日の産業社会に対応し、これからの最先端技術を学び、職業人としての資質を養います。また、農業や機械、土木測量等に関する資格取得や農業関連校への進学、関連企業等への就職に適した科目を多く設定しています。
ビジネスサービス系列
生産された商品が消費者の手に届くまでの仕組みと、それに伴うビジネス活動についての知識や技術を身に付け、職業人としての資質を養います。また、ビジネス等に関する資格取得、商業関連校への