教育福島0215号(1998年(H10)11月)-010page
特集1
総合学科に学ぶ
−“君の夢をカタチに”小野高校スタートして9か月−
高等学校教育課
はじめに
小野高校は、平成十年四月に、県立高校では四番目の総合学科高校として出発しました。今年で創立五十六年目を迎えましたが、これまでの普通科、産業技術科及び商業科を、総合学科(一学年五学級)に改編した中規模の学校です。
一期生百九十九名(男子百十七名、女子八十二名)は、自己の進路実現を目指しながら意欲的に充実した学校生活を送っています。
小野高校総合学科の概況は次のとおりです。
校舎全景
一 教育目標
個性を生かす教育により、心豊かな青少年を育成する。
生徒一人一人に未来への光を当て、個性を見いだし、その伸長を図るとともに人間性豊かな心をはぐくむ教育の推進、地域や社会に貢献する人材の育成に努めています。
また、校風は、校訓にもあるように「質実剛健」「明朗闊達」であり、校章の柏葉に象徴されるように学校環境にも恵まれ、創立以来の伝統が脈々と受け継がれています。
二 総合学科開設への経過
(1) 開設準備のための委員会・事務局等の設置
平成六年度に総合学科検討委員会を設置し、先進校視察や情報収集を行うとともに総合学科基本構想の作成に着手し、教育課程の編成や施設・設備整備計画の策定等に取り組んできました。平成九年度には総合学科開設準備事務局を置き、本格的に開設のための諸準備に入りました。
(2) 積極的な広報活動
校門に総合学科の看板を、校舎の前壁にはPR用の垂れ幕を掲げ、更には小野町の広報紙で取り上げてもらったり、カラーパンフレットやポスターを作成して関係者に配付するなど、PR活動を積極的に進めました。
平成九年の夏休みには、中学生を対象とした体験入学を実施したところ、約三百名が参加し、学校側の説明を聞いたり、スライドを見ながら、小野高校総合学科の特色や学校生活などについて理解を深めました。また、PR用ポスターを関係中学校や町内関係機関、商店街などにも配付し、総合学科のPRに努めました。
十月下旬には、小野町の多目的研修施設において「総合学科&入試説明会」を開催したところ、中学生やその保護者、中学校教員、更には総合学科に関心のある一般の方々など、約四百名の参加を得ました。
(3) 入学者選抜
総合学科では、中学生が偏差値に頼って高校を選ぶのではなく、自分の興味・関心に基づき、個性