教育福島0216号(1999年(H11)01月)-011page
五 研究の実際
1 評価規準を具体化した指導計画の改善と工夫をする実践
(1) 物語文における年間指導計画の改善と工夫
本年度は、「身に付けたい基礎・基本」の内容の再吟味及び六年間に指導する内容の系統性の洗い出し、教科書教材で扱った著者の他の作品名を明記することとした。(資料1)
(2) 具体的な評価規準を位置付けた単元の指導計画の改善と工夫
単元の指導計画は、「関心・意欲・態度」「表現の能力」「理解の能力」「言語事項についての知識・理解、技能」の四観点から具体的な評価規準を設け、その中でもその時間の特に大切なものを重点化し、実用化を図っていくこととした。
(3) 学習状況をおさえた児童の実態把握表の作成と事後の変容調査
「単元の基礎・基本」を落ちのないように身に付けさせるべく授業を組織するために、指導前に必ず学習状況の実態をとらえた。また、指導後「基礎・基本」がどの程度身に付いたかを実態把握表によりとらえ、指導の反省をするとともに次の単元の指導計画に生かすように配慮した。
(資料1)物語文における年間指導計画 第3学年
2 自らが読みのめあてを持って一人読みをし、それをもとに深め合う学習過程の工夫
(1) 「物語文学習の手引きとの改善
前年度に作成したものを、場面分けの観点を盛り込む等して児童がより活用しやすいものに改善し、一層物語文の学習の仕方が身に付くよう配慮した。
(2) 相互学習を深めるための「話し合いカード」の作成
昨年度は、意見を深め合う話し合いの仕方が身に付いていないためか、相互学習がなかなか深まらなかった。そこで、本年度は「話し合いカード」を作成した。
自分の考えを動作化
(3) 一人一人に読みのめあてを持たせる工夫を試みる実践
1) 第二学年「スイミー」
2) 授業テーマ
児童自らにめあてを持たせて読みの意欲を高める実践〜吹き出しを活用して〜
3) 授業の実際(省略)
4) 成果と課題
〇導入で気持ちを予想して吹き出しに書かせ話し合わせたことは、課題を解決したいという意欲を喚起し、読みへの意欲付けを図るのに効果的であった。