教育福島0216号(1999年(H11)01月)-035page
明しましたように、誰でも利用者用端末機を利用して全館内の図書や雑誌の検索ができるようになります。
図書資料を書名、著者名で検索出来ることはもちろん、図書データの中にそのキーワードが含まれていれば、該当する図書資料すべてをコンピュータ画面に表示させることができるようになります。もちろん、これまでと同様に、カウンターで司書に検索を依頼することも出来ますし、自宅・学校等から電話で照会することもできます。
4) 調査相談について
県立図書館の重要な業務となっております調査相談は年間一万件以上にのぼり、今も増加の傾向にあります。このサービスは従来から行ってきたところですが、コンピュータによる全蔵書検索ができますので、迅速かつ的確なサービス体制が強化されます。
三 館外ネットワークサービスが始まります
1) 市町村立図書館、公民館図書室とのネットワークについて
インターネットによるネットワークを構築します。あたかも来館したように県立図書館の所蔵検索が可能となり、相互貸借により素早く本を手元に入手することができるようになります。
新着図書情報の公開、新刊マーク情報の公開提供、電子掲示板を利用した県内公共図書館の相互の情報交換・所蔵検索等も行えます。
2) 一般県民への所蔵情報公開について
県立図書館の約七十万冊についての所蔵情報がインターネット上に公開されますので、インターネットに接続されたパソコンがあれば、自宅に居ながら図書館の所蔵を検索することが自由にできます。
四 課題と今後の展望について
システムを有効に活用するためには、図書データベースの充実が最も大切なことであり未入力資料のデータ化が急がれます。また、より使い勝手の良い高精度なシステムとするためのシステム改良も課題となります。
県立図書館として図書館サービスを受けられない地域と都市部との格差を無くす努力は常に必要な所であり、ネットワークの拡充がそのための有効な手段と考えられます。大容量のデータ送信が可能なように回線速度(現行128KBPS)の大幅な増強が必要になると思われます。
図書資料としてのCD-ROMの導入については、本館においても現在、検討が進められています。利用者用端末機によるCD-ROM資料の閲覧利用については、既に幾つかの県立図書館で利用提供が行われておりますので、本県においても実現を目指したいところです。
五 終わりに
コンピュータ化に対応しての館内LAN工事、新システムの本番テスト、図書背ラベル貼替え、書籍の配置替え等の作業のために二月から三月末までの二カ月間を休館とします。この間は何かとご不便を掛けますが県立図書館の更なる発展のためとしてご理解ご協力をお願いします。四月一日からは、今まで以上に便利で身近な県立図書館が誕生しますので楽しみにお待ちください。
《新システム〔インターネット〕による利用構成図》