教育福島0221号(1999年(H11)9月号)-031/52page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

されるサンマの親になります。)が大切に育てられています。

(2)県内の生き物調査 

本施設では、単に生き物を展示するだけでなく、来館者に環境保全の重要性について考えていただくことも大きな役割と考えています。 

その第一歩として、わたしたちは、これまで展示生物の採集活動と並行して、県内のさまざまな地域において、水生生物の分布調査を行ってきました。

その結果、現在、全国的に絶滅の危機に瀕しているタガメやゼニタナゴが確認されるとともに、これまで福島県沿岸での分布が確認されていなかったアカザ、フクドジョウの分布も確認することができました。 

また、最近、新たに環境庁のレッドデータに掲載され、全国的に話題となっているメダカについても、福島県の各水系ごとに採取・飼育し、繁殖させています。 

このような調査は、本施設オープン後も継続して行い、福島県の豊かな自然を多くの人々に知っていただくことに役立てていきたいと考えています。

河川の水生生物調査

河川の水生生物調査


(3)森を育てる 

本施設では、魚やエビ、カニ、サンゴなどの水生生物を展示すると同時に、温室状の構造の中に、熱帯アジアと福島県の二つの森がつくられます。 

ここでは、本物の植物を植え、それぞれの環境を再現することにより、植物を含めた、さまざまな生き物の自然に近い姿に触れることができます。 

現在、飼育実験施設では、福島県内で集められたミズアオイ、ヒツジグサなどの水生植物、沖縄県で種子を採集したマングローブ植物など、さまざまな植物を育てています。

これらの植物の多くは、一般に流通している園芸植物とは異なり、簡単に入手することはできません。

また、なかには絶滅に瀕しているものもあるため、単に本施設のオープンまでの蓄養だけではなく、実生や挿し木など、さまざまな方法により、繁殖を行っていくこととしています。

マングローブ

マングローブ


五 おわりに 

本施設は、子どもから大人まで、多くの人々が、海の生き物や環境について楽しみながら学び、考え、交流することができる施設です。

それでは二〇〇〇年夏に、お会いしましょう。


■ご利用案内
入館料(予定) ・一般/1,600円(20名様以上の団体は1,300円)
          ・小〜高校生/800円(20名様以上の団体は650円)
開館時間    ・通常期:4月1日〜7月19日 9月1日〜12月28日)……9:30〜17:30
          ・夏期:7月20日〜8月31日……9:30〜19:00
          ・冬期:1月2日〜3月31日……9:30〜17:00
          ※なお、入館時間は閉館時間1時間前までとなります。
休館日     ・毎週火曜日(その日が休日の場合は、直後の休日でない日)
          ※なお、1月2・3日及び7月20日〜8月31日は開館いたします。
         ・12月29日〜1月1日

■交通アクセス

交通アクセス


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。