教育福島0224号(2000年(H11)1月号)-006/48page

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年頭のあいさつ

21世紀の新しい生活圏

―美しいふくしま―の創造を目指して

佐藤栄佐久

福島県知事

佐藤栄佐久

西暦二〇〇〇年代のスタートという新しい年の初めに当たり、県民の皆様の御多幸をお祈り申し上げます。

昨年は、内外情勢が大きく変化する中で、本県におきましては、福島空港と上海、ソウルを結ぶ二つの国際定期路線が相次いで開設されたのをはじめ、常磐自動車道のいわき中央・四倉間の開通や会津大学大学院博士課程の開設など、本県が二十一世紀へ向けて大きく飛躍するための基盤整備が順調に進展したほか、四月には、県内全域を対象とする景観条例が全面施行となるなど、美しいふくしまを守り育てる取り組みも着実に前進いたしました。これもひとえに、県民の皆様の県政に対する御支援、御協力の賜と深く感謝申し上げます。

さて、今年は二十世紀を締めくくる最後の年でありますが、現在わが国は社会のさまざまな分野で大きな変革期を迎えており、県といたしましては、時代の変化に的確に対応するとともに、新しい時代の価値観を先取りした施策展開を図りながら、「二十一世紀の新しい生活圏―美しいふくしま―の創造」を目指して、各種施策、事業等を着実に推進してまいる考えであります。

特に、本年七月には新しいタイプの海洋科学館、「アクアマリンふくしま」がオープンするほか、夏には、福島空港滑走路二千五百メートル拡張事業に伴う平行誘導路などすべての施設の供用が、十月には男女共同参画社会を目指した活動の拠点となる「女と男の未来館」の完成が、それぞれ予定されております。

また、二〇〇一年に開催されるうつくしま未来博につきましては、二十一世紀はもとより、二〇〇〇年から始まる新たなミレニアムを見通すためのレンズとなり、未来を担う子どもたちをはじめ、すべての県民が夢と希望を抱くことのできる博覧会となるよう準備を進めてまいります。

首都機能移転につきましては、昨年末、栃木県の那須地域と本県の阿武隈地域にまたがる地域が「栃木・福島地域」として移転先候補地の一つに選定されました。このことは、阿武隈地域の魅力と開発可能性、さらには本県が提唱してきた「森にしずむ都市」の理念が適正に評価されたものと考えております。今後とも、県民の皆様とともに、移転実現に向け取り組んでまいります。

また、四月から実施される介護保険制度への対応や教育水準の向上などの福祉・教育施策をはじめ、中小企業対策、雇用対策、中心市街地の活性化、安定した水田農業経営の確立などの産業振興施策、さらには魅力ある中山間地域の創造に向けた施策や、美しい県土の形成を図るための環境.景観対策などにも積極的に取り組むとともに、本格的な実行段階を迎える地方分権を一層推進し、ゆとりと豊かさを実感できる福島県を築いてまいりたいと考えております。 

本年が皆様にとって明るい年となりますよう全力を尽くしてまいりますので、本年も県政に対する一層の御支援と御協力をお願い申し上げまして、新年のごあいさつといたします。


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