教育福島0225号(2000年(H11)2・3月号)-047/52page

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ていました。

今後も地域の方々の特技や専門的知識を生かした「生涯学習応援隊」の充実を図り、授業やクラブ活動の中で活用していくこととしています。

二つめは、文化協会・体育協会加盟団体が、児童・生徒を受け入れ、学校だけでは経験できない文化・スポーツ活動に参加する機会を提供することです。

子供たちは、学校の部活動にはない種目に参加し、新たな挑戦をしています。

また、各団体にとっては、メンバーの固定化・高齢化等の問題の解決にもなり、子供たちが加わることで活性化され、団体にとっての刺激ともなっています。

今後、「地域の子供は地域で育てる」という意識が、村全体に広がるように、学校・行政・地域社会が連携を図っていくこととしています。


三 鹿島町におけるモデル事業

鹿島町では、このモデル事業実施にあたり、学校教育と社会教育のそれぞれの立場からその活動や事業を見直し、連携・融合すべき事業の多いことが再認識されました。互いの事業を充実させるためには、話し合いの場が必要となり、実行委員会及び担当者会が設置されました。

実行委員会での話し合いから学校と社会教育の連携・融合を次の三点で実践しています。

(1) 地域の人材の活用

小学校の生活科(自然の花の工作や花の育て方等)、社会科(郷土の歴史等)等の中で、地域の人々が講師となり、子供たちからも大変講評を得ました。また、子供たちを指導する先生方を対象にした講座も開き、授業に生かすことができました。

中学校では、部活動で地域の人材を活用し、成果をあげることができました。 公民館活動においても、青少年のウィークエンドサークル講座や少年少女化石探検隊において、地域の人材を活用し、専門的な指導を受け、充実した活動となりました。

現在、各機関の協力を得て人材マップを作成中です。

(2) 学校施設の開放

本年度から、中学校の体育施設以外の、特別教室を開放しています。その中で、地域の人たちを対象にコンピューター教室を開催しました。参加者は、十代から七十代までと幅広い年齢層となりました。この指導者についても地域の方々に呼びかけ多くの人の協力を得られ、きめ細かな指導ができました。このような人材活用が、今、新たな人と人とのネットワークとなっています。

(3) 世代間交流事業の充実

中学生が、相馬流山踊りを地域の人から学び、その成果を相馬野馬追い祭で披露しました。

また、グランドゴルフ大会などの各種体育大会にも、多くの子供たちが参加し、親子はもとより、地域の人とのさわやかな交流が図られました。

以上三市町村の実践について述べました。

多くの人との出会いやコミュニケーションを通して、子供の生きる力が育まれると考えます。

今後とも、家庭や地域の教育力の一層の向上を目指し、学社連携・融合フロンティア事業の推進を図ってまいります。

なお、学社連携・融合フロンティアフォーラムを平成十二年二月八日、県文化センターで開催いたしました。

東京学芸大学助教授の渋谷英章氏に講演をいただき、パネルディスカッションは、塚本繁氏(福島女子短期大学教授)、宮崎稔氏(習志野市教育センター所長)、長島雄一氏(県立博物館主任学芸員)等からお話をいただき、また、本事業を委託している須賀川市、北会津村、鹿島町の実践報告がありました。

学社連携・融合フロンティアフォーラム


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