教育福島0225号(2000年(H11)2・3月号)-046/52page

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生涯学習INFORMATION

学社連携・融合フロンティア事業

生涯学習課


県教育委員会は、本年度の重点施策として「学社連携・融合の推進」を掲げ、「子供の生きる力をはぐくむ生涯学習社会の形成を目指し、学校・地域の教育機能を総合的に高めること」を目的に、「学社連携・融合フロンティア事業」を推進しています。モデル事業を、須賀川市・北会津村・鹿島町の三市町村に委託し、具体的な事業の開発にあたっています。

一 須賀川市におけるモデル事業

須賀川市では、昨年度より市内の教育機関や社会教育施設を三つに分けた学社連携地域別推進会議を開催し、学社融合の啓発活動を進めています。

今年度、このモデル事業を実施するにあたり、市の東部に位置する大東地区(幼稚園一、小学校二、中学校一、公民館一)をモデル地区として指定しました。

大東地区では、「子供に生きる力を育む地域の生涯学習形成を目指す」を目標に掲げ推進しています。幼稚園、小中学校のPTAによる子供の健全育成を目的とした三校一園連絡協議会が組織されており、学社連携・融合事業の推進にも大きな役割を果しています。

まず、大東幼稚園では、毎月第三土曜日を「ふれあいの日」とし、サツマイモづくりやそばうちなどの体験活動を地域の方々と一緒に行っています。

大東小学校では、すべての保護者が特技を生かして人材登録をしております。また、大森小学校でも教科学習等に地域人材を活用しています。

大東中学校では、地域の協力を得た職場体験や公民館が主体の学校施設を開放したコンピューター教室などを進めています。

さらに、大東公民館では、幼稚園への施設開放や幼稚園・小学校と一緒になったふるさと歳時記事業など地域と一体となって推進しています。

今年は、公民館・学校等の従来の事業を見直しながら、実践的に改善・開発を行ってきましたが、モデル事業の実施により学社融合への関心も徐々に高まり、大東地区以外の学校・公民館でも学社連携・融合を目指した試みが行われるようになってきました。


二 北会津村におけるモデル事業

北会津村では、「地域の子供は地域で育てる」という教育理念の共有化を目指して、本事業に取り組んでいます。

このモデル事業の実施のために、推進委員会と実施委員会の二つの組織を作り、推進委員会では事業計画を作成し、実施委員会では事業の実践をするという形をとりました。

実践としては、二つのことについて、重点的に取り組んでいます。

一つめは、「生涯学習応援隊」という人材バンクを整備し、地域の方々の特技を生かした生涯学習ボランティアを学校に派遣しています。

例えば、「生涯学習応援隊」に登録してもらった県立博物館の学芸員は、公民館がコーディネーターとなり、川南小学校で、原始的な方法での火起こしと石器を使った魚の調理による縄文時代の暮らし体験の授業を行いました。子供たちは、この実践を通して、縄文時代の生活の大変さを理解しただけでなく、苦労した後の成功の喜びを体験し


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