教育年報1958年(S33)-073/83page
に読書の機会を与え,読書の健全な発達,読書グル
ープの育成を図り,あわせて青少年団体活動の促進
に資する目的で昭和30年度から実施していますが33
年度は361冊を121箱に編成し,県教育委員会事務局
出張所を通して管内の町村に巡回されています。
分館 県内全域にサービスするために県内6カ所
郡山,会津,田島,平,相馬,白河に分館が設置さ
れております。分館には本館より図書を配置し,こ
れらの図書を分館ではその担当区域内の諸団体に貸
出しています。
◎ としょかんはうごく
移動図書館(自動車文庫)移動図書館「あづま号」
は自動車の機動性を利用して,図書館を利用できな
い農山漁村の地域に図書を運び読書にめぐまれない
人々にサービスするもので,県内72カ所に駐車場を
お願いし県北,県中,県南,会津,浜通りの5コー
スに分けて図書の貸出巡回とあわせ読書の相談をし
ております。
◎ いそがしい人には
館外貸出 本館で閲覧できない方々には館外貸出
の制度があります。この場合は受付で館外利用券交
付願の用紙をもらいこれに記入して係に差出して下
さい。係では利用券を作って差上げます。この利用
券は発行の日から1年間有効で,1回に1冊ずつ8
日間借りて読むことができます。
◎ 視聴覚ライブラリー
図書館では,図書資料のほかに視聴覚資料を備え
て,一般の利用に供しております。
日本劇映画 100本
U S I S 892本
紙 芝 居 129組
幻灯フイルム 604本
レコード 348枚
これらの資料は青年団,婦人会等の団体を対象と
して貸出すもので係まで中込めば借りることができ
ます。
◎ レコードライブラリー
ときどきレコード試聴会などを開催して音楽愛好
者の求めに応じております。
◎ 略 史
昭4.9. 4月県立物産陳列館として改築修繕
に着手し竣工した。
昭4.10.14 開館式挙行
昭4.10.15 閲覧開始
昭12.7. 県庁舎改築のため福島市舟場町9番
地(旧女子師範学校北側)の仮館舎
に移転
昭16.3.5 内部修繕の完了とともにこの館舎に
同月22日業務開始
昭29.12.26 建物腐朽のため旧県会議事堂に移転
,翌月4日業務開始
昭32.12.25 新館舎建設起工式挙行
昭33.10.31 新館舎落成
B 図書館協議会委員
どの公民館にも公民館運営審議会があるように,
図書館には図書館協議会という館長の諮問機関があ
る。当館の協議委員は下記のとおりであるが,図書
館の行うすべての図書館奉仕活動について,常に活
発な御意見を頂戴している。
この外,図書選定委員もご委嘱申し上げ,児童・
生徒・青年・一般社会人の要望に充分応えられる仕
組をととのえている。
氏名 住所 役職名
安部丑亥 会津若松市栄町31 会津若松市鶴城小学校長
小野誠一 伊達郡梁川町五十沢 県経済文教委員長
菅野八千代 福島市栄町24 県婦人団体連合会長
菊地寿子 郡山市字本町110 郡山市社会教育委員
櫛田三郎 福島市仲間町47 福島市教育委員会教育長
高野恒子 相馬郡鹿島町北海老字山田5
県連合青年会副会長
津田悌 相馬市中村大手先 県立相馬高等学校長
野辺慎一 福島市宮下町92 県文学会会長
平井博 福島市森合西養山34 福島大学学芸学部長
松浦綾子 石川郡石川町字大室 石川郡石川町公民館長
任期…昭33.12.1〜昭35.11.30
2.館外奉仕
A 貸出文庫
本館の貸出文庫は,昭和5年巡回文庫として設置
され,全県的な施策として唯一のもので払ったが,
昭和22年頃までは箱数も少く,利用範囲もせまく,
県内の少数の団体に利用されていたにすぎなかった。
が,昭和23年にいたって,県内の全地域で利用でき
るよう,県内6カ所に分館(郡山・会津・平・白河
・相馬・田島)を設け,貸出文庫の貸出事務を委嘱
した。