教育年報1959年(S34)-000-02/121page
序
わたくしは、昨昭和34年度において、教育の正需化と本県教育水準の向上という二つの課題をかかげて、
これが達成に努力を傾注してきた。もし、これらのことについて進展をみることができたとするならば、これ
は、ひとえに、教育関係者ならびに県民のみなさんのご努力とご協力によるものであって、深く感謝の意を
表したい。
あらためて申し上げるまでもなく、教育は国家百年の計といわれ、その効果は、一朝一夕にあがるもので
はない。今後いっそうの精進をねがうゆえんである。本年度は、県内一万七千有余の教職員一人一人に、
教育者としての自覚による、教育に対する不信感の払拭を期待し、さらによりよい教育行政の施策の実施
に一層の精進をつづけ、二百万県民のご要望にこたえたい所存である。
今回、昭和34年度内における本県教育全般についてのまとめとして「教育年報」を刊行することにした。
これは、過去をふりかえり、もって、本県教育向上のための手がかりとして役立てるためのものである。
さらには長い木県教育史の一ぺージを形成する資料ともなるものと思う。
どうか、みなさんの充分なご活用を特にお願いする次第である。
昭和35年6月 教育長 佐藤光