教育年報1960年(S35)-112/135page

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環境への適応

21 1.00 0.79 0.52 0.34 0.66
22 0.87 0.42 0.61 0.94 0.71
26 0.71 0.64 0.49 0.32 0.54
27 0.77 0.51 0.41 0.37 0.52
32 0.97 0.85 0.30 0.14 0.57
33 0.83 0.80 0.50 0.43 0.64
36 0.81 0.52 0.44 0.43 0.55
37 0.92 0.82 0.46 0.20 0.60
39 0.79 0.59 0.44 0.28 0.53
40 0.38 0.67 0.79 0.93 0.69

自己統制

42 0.85 0.91 0.58 0.40 0.69
45 0.73 0.66 0.37 0.43 0.55
49 0.90 0.68 0.58 0.35 0.63
50 0.86 0.59 0.44 0.20 0.52
52 0.79 0.90 0.69 0.41 0.70
55 0.76 0.55 0.34 0.46 0.53
57 0.75 0.67 0.51 0.29 0.56
58 0.78 0.65 0.41 0.43 0.57
60 0.37 0.54 0.68 0.83 0.61
65 0.90 0.60 0.46 0.30 0.57

その他

66 0.86 0.55 0.53 0.28 0.56
67 0.78 0.57 0.54 0.35 0.56
69 0.88 0.63 0.71 0.36 0.65
70 0.80 0.77 0.49 0.36 0.61
71 0.74 0.68 0.42 0.54 0.60
74 0.69 0.64 0.43 0.33 0.52
77 0.80 0.63 0.60 0.38 0.60
78 0.80 0.42 0.60 0.42 0.56
81 0.77 0.64 0.50 0.38 0.57
85 0.75 0.57 0.42 0.39 0.53

(2),尺度の内的整合性

 この種の測定の妥当性に,実際的妥当性と因子妥当性

の2つがあり,又因子妥当性を高めるためには,検査尺

度の内的整合性を強めなければならない。すなわち内的

整合性は,尺度の因子妥当性を高めるための,必要条件

であるといわれている。

 “尺度が内的整合性を持っている”ということは,尺

度を構成する質問の各項目がその検査が測定しようとす

る特性を,一次元的にとらえていることである。

 各質問の失敗得点を加算した合計失点をもって,非行

への可能性を予測しようとする。この性格検査では,当

然,尺度の内的整合性が問題となる。

 そこで非行群―198名のうちから合計失点の上位の者

40名と,合計失点の下位の者40名とを選び,これを上位

群および下位群とし,両群における各問の平均の差の検

定をする。検定にはガウス分布を前提としない,

ノン・パラメトリック法で,分布の差異を調べるメディアン検定

を用いることにする。

 この結果は3表のごとく,環境の5つの問いに有意差

が認められなかったのみで,他は0.95ないし0.99の確率

をもって,平均に差のあることが認められた。

  3表 内的整合性の検定にあらわれた結果

項目 平均に有意の差のないもの 平均に有意の差のあるもの
下位検査 5%  1%
環境 2,3,7,8,13,18,19 12,15 17,
環境適応   27,39 21,22,26,32,33,36,37,40
自己統制     42,45,49.50,52,55,57,58,60,65,
その他     66,67,69,70,71,74,77,78,81,85,

 環境を構成している10問のうち,その半数の5問に内

的整合性が認められなかったが,下位検査としての環境

自体の内的整合性はどうであろうか。他の3つの下位検

査の内的整合性は,もはや問題にする必要はないが,環

境についての程度を,他の下位検査との関連において明

らかにするため,一応4つの下位検査について検討す

る。

 上位群と下位群を一まとめにしたものを,そのメディアン

によって,それ以下とそれより大きいものとに分け

る。2分されたおのおのについて,これに属する上位群

および下位群の生徒数と調べると4表のごとくで,環境

以外は実によい内的整合性をもっていることがうかがわ

れる。しかし,メディアン検定からは,4つの下位検査

とも,分布に著しい有意差のあることが認められた。

即ち上位群の平均は下位群の平均より大きいことが判っ

た。

  4表 中央値によって2分された上・下位群の数

  環 境
  X>メデアン X<メデアン
上位群 36 14
下位群 14 36

        X2=19.17

環境への適応
  X>メデアン X<メデアン
上位群 47  3
下位群 3 47

        X2=76.67


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