教育年報1961年(S36)-014/193page
県教委はさきに県教組から回答を求められていた公
開質問状に対して文書によって回答を行なった。この
日の話し合いは教育課程の編成権・指導要録の記入・
テスト補助員の任命委嘱等・かなり内容的に細かな点
にふれて話し合いがもたれたが,県教組の反対態度は
強硬であった。
9月20日
この組合は,教育委員と教育委員会との機構上の関
係の理解に乏しく,いたずらに事務局を攻撃し,学力
調査のへい害について誇張してこれをとなえ,現場の
大半の意向と全く反した主張をしてゆずらなかった。
学力調査の真の趣旨を了解してもらおうと努力した県
教委は,組合の「絶対反対」の主張には,いささかあ
然とした感があった。
10月17日
この日の話し合いはつぎの2点について焦点がしぼ
られた。
1 職務命令と処罰規定の問題
2 学力調査の警察権の介入の問題
県教委は極力県内が平穏のうちに学力調査が実施さ
れるよう組合に協力を求め,万一,法に違反した場合
は処罰の対象にもなることを明らかにする一方,警察
権の介入する事態のおきないよう,組合に対し良識あ
る態度を要望したが,組合は県教委と話し合っても無
駄であると称し話し合いの機会を自ら放棄した。
2月7日
懲戒処分撤回の申し入れによる話し合いがもたれた
が,県教委は
「事実無根の処分ということはあり得ない。今回の処
分については当委員会としては出来るだけの調査と資
料に基づいて行なったものである。ただし処分の事由
と明らかに違っている資料を提示された場合はその資
料について検討のうえ適切な措置をとる。なおその資
料は書面によって提示すること。」
として話し合いを終った。
5 各種表彰
全国保健体育優良校
昭和36年度の全国保健体育優良校として下記2校が
日本体育指導者連盟から表彰された。
(1)郡山市芳山小学校
研究題
1) 器械運動の系統的指動法
2) ボール運動・リズム運動の指導法
(2)相馬郡小高町立小高中学校
研究題
1) 学習指導と評価
福島県体育優良校表彰
昭和35・36年度の2カ年にわたり体育研究指定校と
して,本県の学校体育の振興に寄与された功績に対し
下記の2校が県教育長から表彰された。
(1)磐城市立泉小学校
研究題
1) 器械運動の段階的な指導
2) リズム運動の系統的な指導
3) 体育指導における集団向上の日常化
(2)会津若松市立行仁小学校
研究題
1) 陸上運動の系統的指導法
2) 水泳指導の継続研究
福島県体導功労者表彰
○神田久太郎 明治30年生
柔道の発展に尽した功績大であり常に一線に於て指
導の任に当る。県三道会の発足により努力し又青少年
柔道の指導に専念した功績大である。
○半谷敬寿 明治44年生
卓球の普及指導に尽力し社会人のため施設を開放,
練習の指導研究に専念した。また広く日本卓球会のた
めにも尽しその功績は大きい。
○江川千代八 明治44年生
軟式庭球の発展に尽し,バトミントンの本県導入に
努力した功績は大きい。又軟式庭球の選手養成に努め
本県体育の進展に功献した。
福島県体育功労優良団体表彰
○東亜栄養化学工業株式会社卓球部
実業団卓球連続10ケ年優勝し本県体育会に残した歴
史は輝かしい。実業団スポーツの発展のため社内打っ
て一丸とした功績は大きい。
他に福島県体育協会より優秀選手として次の選手を
表彰した。
庭球 鈴木存 北日本大会連続優賞 軟式庭球 渡辺コト 国体9ケ年連続出場 〃 坂本幹雄 熊本国体第3位になる 〃 斎藤充生 〃 後藤守男 〃 三浦繁夫 陸上競技 宍戸英顕 全国マラソン界の活躍 〃 円谷幸吉 長距離競走で活躍 健康優良児童生徒並びに健康優良学校表彰
健康優良児童並びに健康優良学校の表彰については
地方審査会において慎重審査のうえそれぞれ推せんを
うけ,更に県審査会において綜合審査(体位測定・身
体精密検査,運動能力測定,面接)の結果下記の者を
表彰した。
(1)健康優良児童生徒 (1位のみ)
伏見伸行 (糠沢小)
横山雅子 (八幡小)