教育年報1961年(S36)-136/193page

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福島県教育調査研究所

 第1節 概  要

 教育調査研究所の目的とするところは,本県教育の

進歩改善に必要な諸問題を調査研究して,教育の進展

に寄与することにあるが,教育の各領域にわたる調査

と研究の結果は,広く県下に報告書その他の刊行物と

して教育関係者の利用に供してきた。

 また付属施設としての教育図書館をもち,教育に関

係ある図書,各府県における研究紀要等,数多くの資

料を教育関係者および大学学生を対象として貸出して

いる。

 4月,松田吉与所長が社会教育課長として転出し,

新たに栗原喜蔵所長を迎え,次のような組織のもとで

研究所の目的に向って総力を挙げて邁進したのである

次長   丹治健一
総務係   安田信吉
  工藤日出子
  工藤要助
調査係 係長 佐藤忠正
管野賢二
香内光男
村上政幸
研究係 係長 牧野泉
河野利作
吉田良一
六角新之丞

 昭和36年度においては,全国中学校一せい学力調査

の実施にあたり,その運営の一切を担当した。集計完

了後は,県下より学校規模別,地域別の層化無作為抽

出によって標本をえらび,標本となった生徒の答案を

詳細な誤答分折を通して,指導上の問題点を明確にし

各教科毎に報告書を作成刊行したのである。

 次に調査統計,教育研究,付属図書舘の3節にわけ

て,それぞれ主なる事項について述べることとする。

  第2節 調査統計

 昭和36年度,調査係が関係し,または実施した事業

は,次のとおりである。

(1) 国が統計法に基づいて行なう教育関係の諸調査

 (学校基本調査,学校設備調査,産業教育調査)

(2) 文部省が,毎年定期的に行なう諸調査および,そ

の年度に特に必要とする資料を得るための調査

 (地方教育費の調査,地方教育行政の調査,学業遅

進状況等調査)

 上記のうち,学校基本調査については,従来どおり

県統計課に協力して実態のは握に努め,この調査結果

から「学校統計要覧」を編集刊行し,県教育行政施策

の資料として活用を図った。

当係が担当した事業の概要は別項のとおりであるが,

その調査結果については一部「報告書」を刊行し教育

施策の資料として一般の利用に供した。

1 学校設備調査 (理科を除く)

 この調査は,統計法によって指定された指定統計

(第74号)で,学校教育の機会均等の基本原則に基づい

て県下の児童,生徒が平等な設備条件の下で教育を受

けるためには文部省が示した設備基準まで整備されな

ければならない。

 このような自的のために年々設備の充実を図ってき

ているが,この調査においても昭和35年度に規則の一

部改正が行なはれ,調査の整備,充実を図っている。

 本年度においては,昨年度実施された理科設備を除

いて,教材設備および学校図書館設備について昭和36

年7月1日現在(ただし増加,補充数量は昭和35年度

問)で調査したものである。

 その主な事項は次のとおりである。

(1) 目的

 この調査は,学校教育に必要な教材設備および学校

図書館設備について,その現状を明らかにするととも

に,これら設備の充実計画のための基礎資料を得るこ

とを目的とする。

(2) 調査の対象

 1) 教材調査

  公立の小・中学校,盲・ろう学校および養護学校

 2) 学校図書館調査

  公立の小・中学校,高等学校,盲・ろう学校および

  養護学校

(3) 調査事項

 1) 教材調査

  ア 普通教室,特別教室および体育設備の保有状

   況

  イ 各教科ごとの教材の保有状況および基準数量

   に対する不足,超過状況ならびに昭和35年度間

   の増加,補充状況

 2) 学校図書館調査

  ア 学校図書の保有状況および基準数量に対する

   不足,超過状況

  イ 学校図書の日本十進分類法別にみた保有状況

  ウ 図書設備の保有状況および基準数量に対する

   不足,超過状況


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