教育年報1961年(S36)-148/193page
金額が大きい。
10表 地域別A・B群の教育費
農山村地域 純農村地域 A B A B 市町村支出金 平 均 105.2 92.6 106.9 89.6 標準偏差 41.0 35.9 37.0 29.9 変異休数 39.0 38.7 34.6 33.4 単位千円 私費 平 均 11.5 9.8 15.7 13.5 標準偏差 6.6 6.2 17.2 13.5 変異休数 57.0 63.4 109.7 99.6 単位百円 2) 教員に関する事項
調査票の教員に関する事項には,免許状,学歴,経
験年数の3項目がある。
ア 教員免許状
この項には授業担当教員で普通免許状―1・2級―
を所有する者の数と,その総数に対する割合とがある
免許状所有者の割合の平均は11表のごとく,2地域
ともA群の数値が大きい。
11表 地域別A・B群の教員免許状
農山村地域 純農村地域 A B A B 平 均 88.0 82.2 89.0 87.5 標準偏差 13.6 21.9 12.6 11.5 変異休数 15.4 26.6 14.1 13.1 イ 学歴
学歴の項は,授業担当教員の学歴をa大学・高専短
大卒と,bその他に大別し,さらにaについては教員
養成学校の卒業者とその他に分けて調査している。
2地域のA・B両群におけるaの割合は12表のよう
にともにA群の数値が大きい。
12表 地域別A・B群の大学高専短大卒の割合
農山村地域 純農村地域 A B A B 平 均 59.9 56.7 50.5 50.2 標準偏差 22.3 28.0 21.8 23.5 変異付数 37.2 49.3 43.2 46.9 ウ 経験年数
経験年数の項は,授業担当教員の経験年数を0〜5
6〜15,16〜の3階級にわけてそれぞれへの教員数お
よび百分比を調査している。
地域のA・B群に属する学校の経験年数の3階級へ
の百分比の平均は13表のごとくで,ともにA群の5〜
16の階級がB群よりややその数値が大きい
13表 地域別A・B群の経験年数
農山村地域 純農村地域 年数 A B A B 0〜5 32.5 41.2 16.7 18.9 6〜15 47.2 36.6 56.1 52.3 16〜 20.3 22.2 27.2 28.8 計 100.0 100.0 100.0 100.0 3) 授業時数
授業時数の項は,45分を1単位とした,国語,算数
の年間の授業時数を調べている。
2地域の両群の平均時数は14表のようにA群はB群
より時数が大きく,標準偏差はともに極めて小さい。
14表 地域別A・B群の授業時数
項目\地域 農山村地域 純農村地域 A B A B 国語 平 均 260.6 256.3 255.8 254.8 標準偏差 11.3 12.6 14.2 10.9 変異付数 4.3 4.9 5.5 4.3 算数 平 均 229.2 226.8 227.3 224.8 標準偏差 12.4 11.2 11.0 10.4 変異係数 5.4 4.9 4.8 4.6 4) 図書の保有冊数
この項は,図書の合計冊数と基数および比率とを調
査している。比率の平均は2地域ともA群の数値が大
きい。
15表 地域別A・B群の図書
農山村地域 純農村地域 A B A B 平 均 91.1 71.7 98.9 87.4 標準偏差 43.9 58.6 32.1 35.1 変異休数 48.2 81.8 32.5 40.2 (7) 結び
○ 知能による修正後の学力の地域差をみようとし
たので,地域全般にわたって標本を抽出したが,ただ
同一地域内での教育的要因の究明のためには,その地
域内での学力の知能に対する回帰直線を用いる方が至
当と思われる。
○ 学力と推定値との差の正・負による分割よりも
上位・下位分折法のように差の大きいものの方からの
25〜30%,小さいものの方からの25〜30%をもって2
群を編成すれば,より明確な結果が得られると考えら
れる。