教育年報1961年(S36)-170/193page
県立図書館
第1節 概 要
1 利用者の量と質
(1) ここ数年をかえりみて
新館舎に移転したのは昭和33年11月であり,巨
視的にかえりみれば,昭和33年度は「新館舎に移る
ための準備の年」であり,また「落成祝賀の年」であ
る。
昭和34年度は新館舎に移って初めて迎える年度で
あり,いわば「新館舎運営の試練の年」であり,また
遅ればせたがら「職員組織も確立された年」である。
昭和35年度は全国図書館大会及び北日本図書館大
会などを引受け,表面的には「新館舎紹介の年」であ
ったが,内部的には「利用規則」を初めとする図書館
の諸規則が定められ,従来の「不文律による運営」か
ら一歩前進した年である。
そこで昭和36年度は互いに猛省を加え,「図書館
の内容を充実すべき年」であったろうと思われる。果
してその願望は満たされたであろうか。
昭和36年度努力目標と努力実践事項
努力目標 努力実践事項 1 図書館奉仕の徹底 (1) レファレンス室の整備と司書の強化 イ レファレンス室の独立 ロ レファレンス室の資料の整備 ハ レファレンス室の専任司書の配置 (2) 蔵書目録(第6冊目産業篇)の刊行 ◇ 既刊の蔵書目録 1 郷土資料篇 2 総記・哲学篇 3 歴史篇 4 社会科学篇 5 自然科学・工学篇 (3) ブックモビールの効果的な運営 イ 貸出文庫に重点をおく地域の設定 ロ 青少年巡回文庫に重点をおく地域の設定 ハ ブックモビールに重点をおく地の域設定
ニ 県下全般にわたるブックモビールの活用 (4) 職員研修活動の促進 イ 週2回職員研修会の開催 ロ 県内及び県外における研修会への参加 2 図書館資料の充実 (1) 基本図書の整備 イ 各部門にわたる基本図書の整備 ロ そのための民間人の協力体制づくり (2) 貸出文庫用の図書の充実 イ 図書選定委員会の活用 ロ 貸出文庫利用方法に関するPR ハ 図書の寄贈運動の展開 (3) 郷土資料及び行政資料の積極的な収集 イ 郷土資料及び行政資料を中心とする特別参考室の整備 ロ 県及び市町村の行政資料の収集方法の確立 ハ 地方史研究運動の促進と郷土資料の積極的収集及び保存 3 読書層の開拓 (1) 図書館文化事業の遂行 イ 文化資料展 1) 近世資料展 2) 「本ができるまで」展 3) 貴重本展示会 ロ 読者と著者の集い (文化講演会) ハ 地方史研究会 ニ レコード試聴会及び試写会(毎月) (2) 読書グループの育成 イ 読書会リーダー講習会 ロ 読書会同志の横のつながりの強化 (3) 読書感想発表会の実施 イ 地方発表会の重視 ロ 発表内容の県民への速報 (4) 館報「あづま」の増刊 (5) 図書館施設の開放 イ 特別研究室 ロ 特別参考室 ハ 展示室 ニ その他 (6) 他の図書館事業機関及び団体との