教育年報1961年(S36)-184/193page
昭和36年4月〜昭和37年3月
学生生徒利用状況 中学生 高校生 大学生 計 比率 場所のみ利用者 11,426 56,492 12,962 80,880 84.6 資料利用者 5,605 3,639 5,484 14,728 15.4 計 17,031 60,131 18,446 95,608 100% 4 レファレンス・サービス
図書館の利用者が情報を求め,また調査研究のため
図書館資料を利用する場合,その利用者への援助に直
接関係する業務である。つまり図書館に寄せられた相
談,質問に対して,利用者の要求する質問を解決する
資料を利用者に与え,または利用者に代って調査し探
索する業務であり,かつその結果を回答するサービス
が即ちレファレンスの任務である。
(1) 処理状況
1) 昨年度の利用状況をみると
イ 文書によるもの32件(県内13県外19)
ロ 口頭,電話によるもの298件
2) 質問内容を大別すると
イ 社会科学関係
ロ 工学関係(特許関係が多い)
ハ 歴史関係
ニ 郷土史関係
ホ 文学関係
ヘ その他
3) 利用者職業別では
公務員・会社員・大学生・その他の順となってい
る。
以上のように,図書館に対する質問の目的,動機を
大別すると,業務上のための利用がもっとも多く,次
が教養のため,学習のため,家事上のための質問に分
けられ,職業上あるいは実生活上に必要な資料を利用
しようとしていることを示している。
(2) 今後の重点をどこにおくか。
このレファレンス・ワークは図書館業務の中で大き
な役割を果たすもので,閲覧業務すなわち資料の提供
と並んで,サービスとして重要な位置を占めるもので
ある。しかし,これにも限界があって,自館の資料不
足のため意図するようなものが得られたい場合もでて
くる。そこで利用者の要求を満たす活動ができるよう
基本的参考資料の充実をはかっていくとともに,また
他館へ照会して相互貸借の便もはかってあげなければ
ならない。とにかく今後この分野を大いに充実し,積
極的なPRを行ない,一般大衆に浸とうせしめ,利用
者の拡大をはからなければならない。
5 施設の利用状況
新しい図書館の在り方として,読書ばかりでなく,
図書館法第3条に示されている「集会並びに展観」等
を催し,その地域社会の文化向上につとめているが,
今年度の利用状況は別表のとおりである。
本年度展示室利用状況 昭和36年度
利用月日 展示会の名称 主催 5月 9〜11日 野鳥写真展示会 福島県農林課 〃 11〜14日 福島彫塑クラブ 福島彫塑クラブ 第3回展示会 〃 18〜20日 グループ展 福大学芸学部図工同志 6月 1〜 4日 六角秀園近作展 六角秀園 〃 9〜12日 現代洋画展 全日本図画工作教育研究大会 9月 1〜10日 「世界の大思想家」展示会 福島県立図書館 10月20〜22日 セルクルヴェール展 医科大学美術部,福大経済学部 11月17〜19日 手織とろうけつ染展 阿部工房・グループ「すぎな」 〃 21〜23日 福島市内小中学校総合文化祭習字展 福島市教育委員会 〃 24〜26日 保原高等学校美術クラブ展 保原高校美術部 〃 28〜29日 医科大学写真部発表会 医科大学写真部 12月 1〜 3日 クラス展 福大