教育年報1963年(S38)-096/180page
書」という)は,各郡市教育委員会連絡協議会の名
において,展示会終了後に各市町村教育委員会を経
て,各学校に通知する。
3 各学校長は,小学校については昭和36年度,中学
校については昭和37年度使用教科書研究資料,推薦
教科書ならびに後記教科書選定基準を参考として,
最適と認められるものを選び,市町村教育委員会に
具申する。
4 市町村教育委員会は,各学校長の具申を考慮し
て,採択を決定する。
2) 教科書選定協議会(以下「協議会」という)の運営
方針
1 選定の一般方針
小・中学校とも,昨年度に選定した教科書は継続
して選定するものとする。ただし,特に必要のある
場合はこの限りでない。
2 協議会の組織
(1)協議会は,郡市教育委員会連絡協議会の代表お
よび校長,教諭よりなる若干名の委員をもって組
織する。
(2)協議会のもとに,必要に応じ教科ごとの専門委
員会を設ける。
(3)専門委員会を設ける場合,この委員会は,校
長,教諭,学識経験者等よりなる数名の専門委員
をもって組織する。
(4)専門委員は,各教科の専門的な識見にすぐれて
いるとともに,特に公正な人物をもってあてるよ
うに留意する。
3 選定の手順
(1)協議会は,現場の教職員の希望が反映するよう
につとめ,また必要に応じ,小学校については昭
和36年度,中学校については昭和37年度使用教科
書研究資料を参考にするとともに,県教育委員会
の指導助言をもとめる。
(2)推薦教科書が前年度と同じ場合,協議会は,そ
の旨郡市教育委員会連絡協議会に報告する。
(3)必要に応じ教科ごとに専門委員会を設けた場
合,協議会は,専門委員会の答申に基づき,各教
科について1種類ないし数種類の教科書を選定
し,選定した教科書の発行者の番号,略称,教科
書の記号,番号,書名,著作者名を記載して,郡
市教育委員会連絡協議会に報告する。
4 協議会の秘密の保持
協議会の委員,専門委員は正当の理由がなく協議
会の審議の経過,または委員の意見をもらさないよ
うに留意する。
備 考
1 一般方針の「2」の事項は,7月15日までに行
なうこと。
2 一般方針の「4」の事項は,7月20日までに行
なうこと。
(2)教科書展示会
教科書展示会は6月28日から7月10日まで13日間,県
下16か所において開催された。
展示会場は原則として教科書センターをあてることに
したが,会場の都合で,センター所在地の適当な場所を
会場にあてた。
会期中の利用者は,教職員その他を含めて2,727名で
あった。
2 教科書研究事業
本年度は高等学校の数学1,音楽,家庭一般の教科書
について行なった。
(1)研究目的
教科書使用の経験を通して,教科書の組織,配列,内
容の程度,内容の選択等についての問題点およびこれら
の事項についての改善の方向等を研究協議し,もって教
科書内容の向上と学習指導の改善に資することを目的と
する。
(2)研究員
各教科別に高等学校教員の中から12人に委嘱した。
(3)研究経過
研究員が各自教科書の研究をなし,研究結果は「教科
書研究資料」としてまとめ,各高等学校に配布するとと
もに,宮城県作並で開催された北海道・東北地区教科書
研究協議会に4名出席し,研究協議した。
3 教科用図書無償給与
昭和38年度小学校第1学年生に対して無償給与される
政令により無償給与された。
義務教育諸学校の教科用図書の無償に関する法律・政
令,省令が施行されたので,2月29日から3月6日まで
の間,県下7か所において,出張所,市町村教育委員
会,国,私立小学校,盲,ろう,養護学校教科書事務担
当者の打ち合わせ会を実施し,無償給与事務が円滑に行
なわれるようにした。