教育年報1964年(S39)-214/232page
年月日 事業名 開催地 備考 39.10.30 臓書目録
「佐藤文庫篇」発注県立図書館 蔵書目録「佐藤文庫篇」1000部 発注先 大盛堂 39.11.14
〜15第10回地方
史研究講習会県立図書館 第3読書室において 議題 1 「福島県史および市町村史編さんの諸問題」 福大教授 庄司吉之助 2 「近世資料の取り扱い方」 福大助教授 小林清治 その他事例報告等 39.11.27 図書館教養講座
(第4回)県立図書館 第3読書室において 演題 1 鴎外と福島〜「山淑大夫」と「伊沢蘭軒」に関連して 講師 清野彦吉 2 戦後福島の文壇 講師 宗像喜代次 39.12.1 日曜休館実施 県立図書館 福島県立図書館利用規則一部改正施行 福島県立図書館処務規程一部改正施行 39.12.10 図書館協議会
(第3回)県立図書館 協議および報告事項 1 図書館利用規則の一部改正について 2 昭和40年度予算要求の概要について 3 図書館の事業について 40.1.22 図書館教養講座
(第5回)県立図書館 第3読書室において 講師 梅宮茂 演題 「大蔵寺と県北地方の古代文化」 40.2.14 読書感想発表県大会 常磐市湯本 常磐市湯本公民館において 発表者 17名 40.3.18 図書館協議会
(第4回)県立図書館 新委員の初回協議会 議長および副議長の選挙 報告および協議事項 1 県立図書館の組織および運営概要について 2 昭和40年度予算について 3 県立図書館奉仕事業について 40.3.26 図書館教養講座
(第6回)県立図書館 第3読書室において 講師 福大教授庄司吉之助 演題「福島地方の農民一揆について」
第2節 整 理 事 務
図書館における整理事務ほど説明し難く,理解される
ことの困難な仕事はない。これは1つには「整理」とい
う言葉自体のもつ意味のあいまいさのためであろう。む
しろ仕事の内容をより的確に表現するには「資料」とい
う言葉を使用するほうが理解しやすい。資料の収集,資
料の整理,資料の紹介等の内容がとりもなおさず整理事
務の仕事なのである。整理業務は地味で,しかも根気の
いる仕事で,奉仕業務のような第1線的な華かさはな
い。しかし,間接的ではあるが,図書館活動を行なうう
えで最も基本的でゆるがせにできない任務を持っている
との信念のもとに,館内外の多くの理解と援助を得て,
本年度は以下のような活動を行たってきた。
なお,本年度は特にここ数年来の懸案であった佐藤文
庫(戦争関係の特殊文庫)の冊子目録が発刊されるに至っ
たため,担当係員は勿論のこと,整理係全体としてもか
なり忙しい一年であった。
1 資料の収集
図書館活動にあって,その基礎をなすものが資料であ
ることは論をまたない。しかし,県立図書館には大ざっ
ぱに分けて2つの機能があると考えられる。その1は参
考調査のための資料センターとしての機能。もう1つは
県下のすべての住民に対して教養・娯楽面で文化生活の
ための場となる機能である。本年度の資料収集もこの2
つの面で充分な図書館活動が行なえるような方向で努力
した。資料センターとしての機能のためには,調査・研
究にたえるような文献,参考図書などの基本的な資料
(基本図書)およびその周辺の一般教養書,地方行政資
料を含む郷土資料などを重点的に収集し,全県的なサー
ビス,読書の普及という面から主として館外奉仕が中心
となって収集にあたった。なお,ここでは館内用資料に'
ついてのべる。
(1) 購入図書
昭和39年度の資料購入費予算は館内用175万円,館外
用130万円の計305万円である。このうち館内用資料購入
費の中からレコード購入予算を除いた165万円が館内用
図書購入費であるが,上記の収書方針に従って本年度中
に購入した図書は1,942冊,金額にして172万円である。
この平均単価は963円となり,昨年度719円,一昨年度
677円と比べて非常に高くなっている。本年度は特に蔵
書目録外国文学篇の刊行を機会に外国文学関係の図書の
収集につとめたが,昭和38年度から始めた職員による館
内図書選書委員会の活動も軌道にのり,かなりの成果を
あげた。