教育年報1965年(S40)-031/213page
〇県教育委員会に対する質問事項
〇他に事務局職員研修会資料と同様のもの
3) 昭和41年度市町村教育関係予算編成に対する要
望事項
4) 昭和39年度市町村教育費の実態
5) 「教職員の勤務について」
(内 容)
〇勤務時間
〇休憩時間と休息時間
〇日曜(勤務を要しない日)とその振替え
〇超過勤務および休日勤務
〇年次休暇
〇年次休暇以外の有給休暇
〇専従休暇
〇職務に専念する義務免除
〇研修
〇宿日直勤務
6) 各出張所における育成指導の状況
市町村教育委員会育成指導については以上のほ
か、各出張所においても細部にわたって活動がな
されている。特に出張所にあっては、管内市町村
教育委員会の組織、運営、あるいは、教育費の確
保について個々の市町村の実態に即して指導助言
にあたっている。この指導助言を効果的にするた
めに本庁とたえず密接な連絡をとっている。
出張所の指導助言の概要はつぎのとおりである。
ア、市町村教育委員会教育長の任命承認における
市町村の指導
市町村教育長任命承認の場合、適任者を得る
ようあらかじめ市町村長および市町村教育委員会
に対して指導助言を行なっている。特に10月
1日付の改選が相当見込まれたのでこの事前指
導、事前協議を重視して指導にあたった。
なお、年間をとおしての教育長の選任件数は
28件で、県下全教育長数の261%にあたってい
る。(昨年同期の件数、81件、65.9%)このう
ち新任が12件、再任は16件となっている。
イ、市町村教育長給与の改善
市町村教育長の職務の重要性にかんがみ、そ
の職にふさわしい給与を支給されるよう毎年継
続して関係方面と折衡している。特に、具体的
な人選と結びついた事前指導にあたってはこの
点を強調している。
39年度の県内市町村教育長の平均額は45,831
円であたっが、本年度は47,117円となっている。
ウ、事務局職員定数の充実
市町村教育委員会事務職員の総数は、昭和38
年度が456名、39年度は503名、そして本年度
は638名と漸増の傾向をたどりつつある。個々
の市町村についての実態に即した指導助言が効
を秦しているものと思われるが、小規模町村に
おける職員組織の充実については、今後もひき
続き相当の努力が払われなければならない。
エ、小中学校教材用消耗品、設備、備品および図
書費の増額
学力向上と直接関連をもつこれらの経費の増
額については、各出張所とも、学校訪問等の機
会や研究会等いろいろな機会にその必要性を強
調している。
昭和38年度の県下各市町村の総額は、小学校
においては会計183,109千円であったものが39
年度においては215,515千円となり、中学校に
おいては、38年度92,721千円であったものが
168,284千円と増額されているが今後ひき続き
市町村教育委員会と協力して力を注いでいかな
ければならないと考えている。
オ、以上、市町村教育委員会育成指導の概要を述
べたが今後、市町村教育委員会ともどもに特に
力を注いでいかないものとして次の問題があげ
られる。
〇市町村教育委員会の職務権限の適正な執行
市町村長、議会と市町村教育委員会の職務権
限をいっそう明確にして、その適正な執行に努
力する必要がある。また、このためには、市町
村長や議会が教育委員会の意志を尊重するよう
な気風を促進する必要があるので、地教行法の
精神を普及していく努力も必要と考える。
〇市町村教育委員会事務局組織の充実強化
事務局職員の定数の増加をまず第一にとりあ
げる必要がある。現在の事務組織で、与えられ
た職務権限を満足に果たしていくことは非常に
困難なことと思われる。
〇教育予算の確保と計画的な執行
基準財政需要額の積算を基礎としてその確保
にあたるとともに、数年間の見とおしをもった
教育予算の計画的な立案とその執行につとめる
必要がある。
第9節 県教組との話し合い
昭和40年度における県教組との話し合いは次のとお
り行なわれた。
4月10日 教育委員長ほか全委員、各課長
中央執行委員長ほか6名
要旨:39年末の人事については、退職勧奨、赴任辞退
等について残された若干の問題はあるが、県教育委
員会の基本方針に変わりはない。昨年同様ある時期
まで継続してすすめるがその過程においてはじゅう
ぶんな配慮をしていきたい。
4月12日 教育長ほか3名
中央執行委員長ほか30名
要旨:退職勧奨については現在なお進行中であり教育
長示達の3項目について徹回する意志はない。しか
し、その中で好んで困乱をのぞんでいるわけではな
く、一定の年齢を基準として行なっているので必ず
しも多くの人たちに不安感を与えるとは考えられな