第15節 定時制・通信制教育
(1) 定時制・通信制度教育講習会について
昭和41年度第3年目の講習会を県立安積第二高等学校を
会場として、約120名の参加者を得て盛大裡に開催するこ
とができた。
勤労青少年を対象とした定時制・通信制教育は、その対
象者が極めて多様な生活環境にあったり、年令的に差があ
ったり、能力、適性、進路等が多岐にわたるので、学習環
境構成のうえに多くの困難点をかかえている。
したがって、この講習会では、上記困難点を共通の理解
としては撮し、「学習指導の改善」について、中心課題を
しぼり、学力の向上に迫る為の内容と方法をどうするかに
ついて研究を進めたのである。
(2) 目 的 高等学校における定時制、通信制教育を進める
ために指導力を高め、改善を充実をはかること
を目的とする。
(3) 主 催 福島県教育委員会、福島県高等学校教育研究会
定通部会
(4) 講 師 福島県立福島農蚕高等学校長 鈴木英一
福島県立岩瀬農業高等学校長 渡辺春三
福島県教育庁指導課高等学校係長 藤井勇
福島県教育庁指導課産業教育係長 佐久間俊忍
同 指導主事 斎藤正夫
同 指導主事 若杉栄
同 指導主事 樫村五郎
同 指導主事 佐竹俊彦
同 学務課管理主事 高橋幸一
(5) 期日および日程
1) 期日 昭和41年8月30日午後1時〜
〃 8月31日午後3時30分
2) 日程
(6) 内 容
1) 講演 定時制、通信制教育の諸問題について…福島県
立岩瀬農業高等学校長 渡辺春三
2) 第1分科会 定通教育の諸問題について
第2分科会 定通教育の特活学校行事について
第3分科会 定通教育の理科教育について
第4分科会 定通教育の社会科教育について
第5分科会 定通教育の視聴覚教育について
【78頁より続く】
(3) 研究成果
「工業実習」の内容を精選して、指導計画をつくり、工
業実習指導の効率化を図ることとした。
1) 昨年度の生徒実態調査からみて「工業実習指導計画の
問題点を探究し、・指導内容が生徒の能力 ・社会の要
請に一部分相応していないことを発見し、これを是正し
た。
2) 指導の個別化を図るため、個人ごとの進度表を作成し、
実習→評価のくりかえしを行ない、評価1のものは、も
う一度、同じ実習をくりかえすこととした。この結果、
実習時間における生徒の学習態度はきわめて積極的で、
学習内容の定着もよくなった。
3) 個別指導の一方法として、基本的な操作法・データの
つくり方などはテープを活用し、能率化を図った。
以上のように、綿密な実態調査と、その活用に周到な配
慮を行ない、研究がすすめられた。