福島県理科教育センター
第1節 概 要
福島県理科教育センターは、設置以来第2年目を迎えたの
で、設備の充実と研修事業の強化に主眼をおき、敷地の整備
・理科教育用機械器具の整備・研修事業においては、新たに
小学校理科指導者養成講座・天体観測講座を加えたほか、受
講人員においても、1,285人が受講され、昭和40年度に比較
して約18%の増加であり、本県の理科教育の向上推進に努め
た。
1 敷地の整備
敷地の整備については、今後の目標の一つであるが、本年
度においては、庁舎南面の盛土工事を初め、土留・測溝工事
を193万余円をもって実施した。なお、生物地学教育に必要
な植物・岩石鉱物等の自然観察の場として活用するためには、
更に努力を必要とされるが、関係各位の深い理解と温かい協
力により、岩石・樹木等のご寄贈があり、逐次造成されつつ
あることを深く感謝申しあげるしだいである。
2 理科教具の設備
理科教育用具の整備は、本センターにおいて最も重要な
目標であり、しかも多額で早急に必要とされるものであり、
これが整備に努力を傾注している。本年度においては200万
円をもって充足し、大いに理科の研修事業に活用されている。
本年度の主な器具の設備内容は次のとおりである。
主な設備内容
品 名 数量 オッシロスコープ 2 ストロボスコープ 1 低周波発振器 2 電気式ストップウオッチ 2 ウェーブマシン 1 真空管用電源装置 2 ポロライドカメラ 1 カ メ ラ 2 e/m測定装置 1 セミマイクロ有機実験器具セット 10 電気るつぼ炉 1 PHメーター(ガラス電極) 1 偏光計(ミッチェルリッヒ式) 1 ミクロトーム 1 キモクラフィオン(ツンツ型) 1 定温器(60×50×50cm) 1 天体望遠鏡(口径6cm) 2 偏光顕微鏡 1 木工施盤 1 金工万力台 2 電光式回転計 1 3 事務分掌
(1) 総 務 係
予算の執行ならびに決算・職員の服務・公印の保管・庁
舎の保全・物品の出納・保管・財産の管理・会計給与・文
書の収受・発送・要覧の作成・各種出版物の印刷発行・
その他係に属さない事務に関すること。
(2) 研 修 係
1) 研修講座
各種講座の企画・運営・講座テキストの編集に関する
こと。
2) 調査研究
理科教育の諸調査・教育内容・指導法の研究・学校の
設備の研究・教具の研究に関すること。
3) 教育相談
理科教育・その他の相談に関すること。
4) 広 報
理科教育センター所報の編集・研究集録等の編集研究
成果の普及に関すること。
第2節 研修事業
1 高等学校実験講座
高等学校理科担当教員を対象として、実験・観察の技術・
調査・観測の技術、機械操作法、指導法等の研修を行なうも
のである。
(1) 期 日
生物班 第1回 8月23日(火)〜8月26日(金) 4日間
〃 第2回 9月 6日(火)〜9月 9日(金) 4日間
地学班 第1回 〃 〃 〃
〃 第2回 9月 7日(水)〜9月10日(土) 4日間
物理班 第1回 9月13日(火)〜9月16日(金) 4日間
化学班 〃 〃 〃 〃
物理班 第2回 9月19日(月)〜9月22日(木) 4日間
化学班 〃 〃 〃 〃
(2) 受講人員と割当
生物班 第1回 21名 第2回 21名 計 42名
地学班 第1回 15名 第2回 15名 計 30名
物理班 第1回 22名 第2回 22名 計 44名
化学班 第1回 22名 第2回 22名 計 44名
県立各高等学校の規模に応じて各校から分野別に2〜3名
が受講するようにし、3ヶ年間で県内高校理科担当教員
全員が受講できるように計画している。
(3) 講座内容
1) 物理班
〇半導体について 国立東北大学教授 城 戸 健 一
〇光の波長測定 〇e/mの測定 〇短い時間の測
定 理科教育センター担当指導主事
2) 化学班