教育年報1967年(S42)-098/194page
研究主題「小規模校ならびに分校における現職教育
の進め方」
(ア) 発表者 耶麻郡猪苗代町立翁島小学校第一分校
教諭 鈴木長佐
南会津郡下郷町立江川小学校枝松分校
教諭 斎藤就治
分校特有の悩みの問題の解決を図るため隣接分校
との親睦をはかり、研修の場をもつようにする。そ
れと分校独自の現職教育を行ない、実態に即した計
画と実践、本校の計画から遊離しないように考慮し
ながら独自の部面を計画的に推進する。
ウ. 第三分科会
研究主題「視聴覚教材(シート式磁気録音機を含む)
を利用した学習指導法の研究」
(ア) 発表者 南会津郡南郷村立富田小学校
教諭 馬場茂
大沼郡金山町立玉梨小学校
教諭 五十嵐一光
視聴覚教材の利用により、学習指導について合理
的分析ができるし、能率的である。テレビ、ラジオ
の見方、聞き方を研究し、子どもに対して抽象的で
なく、具体化した見方などを研究して指導すべきで
ある。
シンクロファックス活用にあたっては、1時間1
時間の授業を充実し、ひとりひとりを大事にするこ
とが、教師の指導の姿勢であるとともに、ひとりひと
りに学習が成立するためには、個々人の内なる主体
的な活動に即さなくてはならない。その主体的活動
には個人差(進度差)がある。個人の進度差に応ず
るためには学習の個別化を進める必要がある。
能力差、進度差に合わせたシート作りの研究を今
後深めていかなければならない。
(3) 浜通り地区研究大会
1) 期日 昭和42年10月30日
2) 会場 いわき市立桶売小学校
3) 研究主題 「山村へき地の諸条件を積極的に生かした
学習指導法の研究」
4) 講 師
県教育庁指導課長 池田豊
県教育庁指導課指導主事 武田亨
県教育庁学務課管理主事 玉川晃
県教育庁いわき教育事務所長
草野政雄
県教育庁いわき教育事務所指導主事
志賀隆文
県教育庁双葉教育事務所指導主事
岡清明
県教育庁相馬教育事務所指導主事
石幡久剛
5) 発表者
資料を活用して基礎的能力を養うための指導法の研究
いわき市立桶売中学校教諭 鈴木孝
山村へき地の諸条件を積極的に生かした学習指導をど
のようにしているか。
双葉郡葛尾村立葛尾中学校教諭 武沢修通
国語科で見通しをもたせるためにはどうしたらよいか
相馬郡飯舘村立小宮小学校教諭 小沢光雄
題材の見とおしのつかませ方として、さし絵、題目
からあらすじを見とおさせるとか、文章の大事なことば
を要約してあらすじを見とおさせるといった配慮が必要
である。鈴木教諭の発表内容は山間へき地の子どもには
経験の深化が必要である点から、社会科の資料を作成し
て学習指導に位置づけて学習効果を上げている貴重な発
表があった。
(4) へき地教育研究学校
南会津郡下郷町立南小学校
大沼郡昭和村立喰丸小学校
耶麻郡山都町立山都第三中学校
相馬郡飯館村立飯樋中学校
これらの研究学校は、へき地小規模学校における学力向
上のための指導法の改善、特に自習的態度を形成するため
の学習方法訓練を中心として研究が進められている。
(5) シート式磁気録音機の補助
複式学習指導の効率化を図るために本年度は県教育委員
会においてシート式磁気録音機購入費の1/2の県費補助で20
台へき地学校(複式学級をもつ分校)に配分した。
昭和45年度までには全部の分校でシート学習が展開され
るよう考えられている。
第9節 特殊教育
1 特殊学校・学級の実態
特殊教育の振興は計画的に質量ともに推進されてきており、
特殊学校、学級の学習指導法の改善、専門教養を高めるため
の内地留学制度をはじめ、各部ごとの研修講座に参加をして、
特殊教育の教育課程、生活単元学習の研究を深め各分野の教
育に実績をあげた。
(1) 盲学校、ろう学校の学級数、児童生徒数
盲学校 ろう学校 養護学校 区分 児・生徒数 学級数 児・生徒数 学級数 児生徒数 学級数 幼稚部 - - 13 2 - - 小学部 86 14 212 30 268 25 中学部 66 10 167 22 148 16 高等部 30 3 60 6 21 2 専攻科 15 2 - - - - 別科 20 2 - - - - 計 217 31 452 60 437 43
(2) 特殊学級(精神病弱)の管内別封
1) 小学校、中学校