教育年報1967年(S42)-118/194page
第6章 社会教育第15節 幼稚園教育
人間形成の基盤を築く幼児教育の重要性については近年と
みに認認が広まり、幼児たちに、健全な環境のもとで、より
よい教育をうけさせるということは、県民共通の願いである。
県の長期総合計画にもとづく幼稚園新設は園数において目標
数値を上回っているというものの収容園児数と組数は到達目
標を下まわり、最近の年度新設園は目標数値以下である。さ
らに、教育内容の充実、教職員の待遇改善、父兄負担の軽減
など、重要問題が山積しているという現状にある。特に、教
職員の資質、指導力の向上と、そのための研修の強化は急務
である。
幼稚園教育の充実発展をはかるため、県教育委員会は
福島県幼稚園協会の協力を得て、国、公、私立幼稚園の密接な連
絡提携を図りながら、下記の事業を実施した。
1 幼稚園教育課研究集会の開催
(1) 趣 旨
幼稚園教育課程に関する共通の問題について協議し、教
員の資質の向上をはかり、県幼児教育の振興を期する。
(2) 主 催
福 島 県 県幼稚園協会
県教育委員会 福島市教育委員会
(3) 会 期
昭和42年6月10日〜6月11日
(4) 会 場
福島市立清水幼稚園
福島市めばえ幼稚園北サークル
(5) 日 程
9:00 10:00 11:00 12:00 1:00 2:00 3:00 5:00 6:00 6月10日 研究保育参観 移動 指導保育参観 受付 開会式 総会 研究会 移動 清水 4学級 講師 堀合先生 役員会 めばえ 4学級 6月11日 研究会 講演 閉会式
(6) 講 演
幼児指導上の諸問題
お茶の水女子大学付属幼稚園 堀合文子
(7) 研究課題
県問題 安全な生活に必要な習慣や態度を身につける
にはどうすればよいか。
全国問題 教育課程の実施にあたって日案の作成をどの
ようにしたらよいか。
(県問題は研究発表、全国問題はパネル等の方法により
県内4ブロックから代表者が参加する。)
(8) 参加者
国・公立幼稚園関係者 178名
私立幼稚園関係者 165名 計343名
2 幼稚園実技講習会の開催
(1) 目 的
幼稚園教育要領の「健康」「音楽リズム」の領域につい
て実技に関する指導力をたかめることにより幼稚園教育の
振興充実に資する。
(2) 主 催
福 島 県 福島大会
県教育委員会 県幼稚園協会
(3) 会 期
昭和42年7月31日(月)〜8月6日(日)
(4) 会 場
郡山市 つつみ幼稚園
(5) 講習人員および学級区分
健康の部 38名 音楽リズムの部 25名
(6) 講習課程
教職に関する専門科目
付与単位 保育内容の研究 (保健) 1単位
〃 (音楽リズム)1単位
(この講習で取得できる単位は1人1単位)
(7) 日程および時間割
9:00 12:00 3:00 16:00 7月31日〜8月2日 講義 休憩 講義 8月3日〜8月4日 実技 休憩 実技 8月5日〜8月6日 復 習 レポート作成
(8月6日)
(8) 講師の氏名および担当
福島大学教育学部 教授 不破博徳 (保健)
〃 助教授 西間木リツ (音リ)
福島県教育庁指導課指導主事 中村昌幸 (音リ)
〃 保健体育課指導主事 渡部誠一 (健康)
〃 指導課指導主事 岡部一三 (健康)
〃 指導課指導主事 石川光夫 (健康)
〃 指導課指導主事 三瓶芳徳 (音リ)
3 幼稚園教育課程研究発表大会への参加
文部省主催により、昭和42年11月27日〜29日、東京にお
いて開催された。本県からも7名参加したが、下記の研究
発表を行ない多大の感銘を与えた。
県問題 「遊具や用具についての安全指導」
郡山市立日和田幼稚園教諭 国分礼子