教育年報1967年(S42)-148/194page
8 学校病対策の強化
むし歯・近視・寄生虫・トラホーム等の学校病の撲滅には
例年努力しているところであるが、治療対策を進めるととも
に、予防対策を強力に進めなければならない。
これらの学校対策として、県内16ヶ所で、学校病予防講習
会を開催し、関係者の理解を深めてその予防策の強化をはか
った。
9 教職員の保健管理の強化
教職員の結核健康管理については、県内全教職員の間接撮
影を実施し、有所見者に対しては、直接撮影をし、さらに、
精密検査を要するものに対しては、面接指導をするなど、そ
の管理と指導の強化をはかった。
結核疾患については、年々減少の傾向を示しているが、高
血圧・心臓疾患および精神神経疾患が漸増の傾向にあるので、
今後は、その管理が必要となる。
10 学校安全の徹底
安全指導の手びき書作成により、安全教育の普及および振
興をはかる一方、県補助金による交通安全指導教具の整備を
はかり、18市町村で30セットを設置した。これらの施設・設
備の活用によって、安全教育の実践的指導訓練につとめた。
11 へき地学校保健の強化
へき地地区の学校保健の振興は、本県学校保健向上対策の
重要な課題である。国庫補助による給水施設・学校風呂の設
置および、へき地学校保健管理費による内容の充実ほか、専
門医によるへき地学校巡回診療を実施し、へき地児童・生徒
の健康状態の把握とへき地学校の保健のあり方を研究した。
第2節 学 校 保 健
1 第2回東北・北海道学校保健・安全研究
大会
昭和42年8月10・11日の2日間、郡山市福島県立安積女子高等学校
において開催した。この大会は、第2回東北・北海道学校保健大会
・第15回福島県学校保健研究大会および第3
回福島県学校安全研究大会を併せて開催した。この内容は、
県内はもちろん東北・北海道学校保健関係者1,000名が参加
し、表彰式、研究発表・講演・全体協議会・分科会協議会な
どがあり、学校保健の理解と深化に役立った。特別講演「学校
における保健と安全の重点志向について」と題する東京大学
教授須藤春一氏の講演は学校保健関係者および一般教員に対
し、深い感銘をあたえるとともに、今後の本県学校保健はも
ちろん東北・北海道の学校保健の振興に役立った。
研究主題は「学級保健活動の進化をはかり、児童・生徒が
日常における保健・安全の実践活動を活発にし、その習慣化
をはかろう。」とし、校長、保健主事、養護教諭など8領域15
分科会に分かれて、各職域、それぞれの立場から研究発表な
らびに研究討議がおこなわれた。なお、本大会に県内の学校
保健功労者並びに学校保健および学校安全優良学校が表彰さ
れた。
2 関東・東北・北海道等学校環境衛生講習
会
東日本の各県の都道県の学校薬剤師をはじめとする学校保
健関係者を対象とする学校保健講習会を下記により開催した。
〇 期 日 昭和42年10月19・20・21日の3日間
〇 会 場 福島市飯坂町 東亜栄養化学工業株式会社
〇 講 師 文部省体育局学校保健課課長補佐 安田稲男
文部省体育局学校保健課専門員 元山正
文部省体育局学校保健課文部事務官高岡浩二
日本学校薬剤師会長 可児重一
日本学校薬剤師会副会長 永山芳男
〇 参加者 学校薬剤師、校長、保健主事256名
〇 内 容 講議・研究発表・研究協議
3 保健主事研修会
保健主事に対し、その職務内容についての研修会を開催し
た。
〇 期日及び会場
昭和42年 9月 4日 棚倉町立棚倉小学校
〃 9月 7日 原町市立第一小学校
〃 9月19日 郡山市立赤木小学校
〃 9月20日 会津若松市立謹教小学校
〃 9月26日 福島大学教育学部附属小学校
〇 講 師
福島県教育庁保健体育課保健係長 鈴木格也
日本学校安全会福島県支部主任 加藤潤
〇 内 容 講議、研究協議
〇 参加者数 759名
4 養護教員研修会
養護教員の職務内容について理解を深め、その資質の向上
をはかるため下記の研修会を開催した。
〇 期日及び会場
昭和43年2月 8日 北会津庁舎3階会議室
〃 2月 9日 郡山市立橘小学校
〃 2月15日 福島大学教育学部附属小学校
〃 2月16日 樽葉町立樽葉中学校
〇 講 師 会津若松米山眼科医院長 米山高長
郡山 八木眼科病院長 八木陸夫
福島 福島県立医科大学教授 梶浦睦雄
富岡 木村眼科医院長 木村正道
福島県立医科大学附属病院小児科助教授
都通彦
福島県教育庁保健体育課保健係長 鈴木検也
日本学校安全会福島支部主任 加藤潤
〇 内 容 講議・研究協議
〇 参加者数 286名
5 高等学校保健関係者研修会
高等学校の保健主事、保健学習担当教員に対し、保健管理
及び保健学習教材についての研修会を開催した。