教育年報1967年(S42)-177/194page

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第9章 県立図書館

  第1節 概    要

 1 は じ め に

 急激に変ぼうする社会情勢と相まって、県民の図書館利用

に対する要求も違ってきた。そこで図書館奉仕の面で現行規

定では対応できなくなってきた面が生じてきている。主な点

をあげると、

 1) 現行の10月のばく書を年間をとおして利用者のもっと

  も少ない4月に行なうべきである。

 2) 館外利用の場合の手続きをもっと簡単迅速化できない

  か。

 3) 個人貸出の冊数の枠をふやせないか。

  等について職員の研究討議を重ね、改正案としてまとめ

 あげるにはいたらなかったにせよ、職員の意向を結集して

 現実に即した方向に図書館奉仕体勢を前進させ得たことは、

 特筆されてよい。

  しかし、資料館としての資料の収集には図書の値上がり

 に伴う予算の大幅な増額も一挙には望め得ず、運営方法の

 研究だけで解決し得ない問題が残されているようである。

 以下本年度の当館業務の主なものを記述すると次のとおり

 である。

 2 福島県立図書館協議会

(1) 委員氏名 (昭和42〜43年度)

  猪俣シズエ  福島県婦人団体連合会副会長

  国分伝三  福島県小・中学校PTA連絡協議会副会長

  三瓶正弘  福島県議会厚生文教委員長

  三本杉国雄  福島県立福島高等学校長

  塩川朝夫  福島民報社常務取締役編集局主幹

  白岩和夫  福島県立小野高等学校長

  新村邦吉  福島市立西信中学校教諭

  平井博  福島大学教育学部長

  松井司観  福島県公民館連絡協議会副会長

  渡辺久  福島県社会教育委員

(2) 協議会の開催状況

 第 1 回

  日  時  昭和42年9月18日

  場  所  県立図書館

  出席委員  8名

  議事内容

 1) 報告事項

  ア.  暖房用ボイラーの重油燃焼方式への切換えについて

  イ.  福島市中央公民館増改築に伴う仮事務室の使用につ

   いて

 2) 協議事項

  ア.  昭和43年度県立図書館関係予算編成上の重点事項に

   ついて

  イ.  県立図書館における館外奉仕のあり方について

 第 2 回

  日  時  昭和43年1月25日

  場  所  県立図書館

  出席委員  7名

  議事内容

  懇談事項 佐藤文庫について

 第 3 回

  日  時  昭和43年3月15日

  場  所  県立図書館

  出席委員  9名

  議事内容

  報告事項  ア.  昭和43年度県立図書館関係当初予算に

            ついて

          イ.  佐藤文庫について

  第2節 整理事務

 昭和42年度における整理事務を進めるにあたって、次の4

つの努力事項をかかげて実施した。

(1) 資料整理基準の作成

  図書の整理は、受入、目録作成、分類、資料の装備、排

 架、目録の編成、整本等の事務を分掌して、一定の方式に

 したがって体系的に、しかも一貫した作業が継続され、係

 員の異動などによって支障をきたすようなことがあっては

 ならない。そこで、整理基準の中に含まれる諸規定の作成

 を企図し、慣習的に行なってきたものを明白にし成文化す

 ることに努めることにした。

  基準作成の必要性は早くから認識されていて、ローマ字

 表記規程、目録配列規程、図書記号法など、部分的に試案

 が作成され、基準作成のための下準備としていたが、昭和

 37年度から始められた佐藤文庫の整理という大仕事があっ

 たために、一時中断の時期もあって、試案の、まま残されて

 いた。しかし、目録、分類、受入等の日常の業務あるいは

 増加目録の作業などを行なってみて、やはり基準がないた

 めの混乱が随所に露呈した。増加図書目録の作業などにい

 たっては、作業の過程で原稿の調整に予想以上の時間をか

 けざるを得なかったし、その後の日程にも大きくひびいた。

 そうしたこともあって、基準の早期作成を痛感し、作業分

 担を定めて着手した。

(2) 福島県逐次刊行物総合目録の刊行

  近時、急速かつ複雑に進展する現代社会および科学技術

 の急激な進歩とに関連して、図書館界においては、関係機

 関の強い要請もあって、常に迅速かつ適切に、文献情報を

 提供するため、各種資料目録の作成が進められている。特

 に従来比較的等閑視されていた雑誌、年鑑、統計書等のい

 わゆる逐次刊行物は、情報媒体としてその重要性がようや

 く認識されるようになり、全国的には


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