教育年報1968年(S43)-140/197page
4.文化財の保存管理
種別 名称 所在地 指定地域 史跡 糠塚古墳群 喜多方市岩月 町宮津 字宮地353番地、262番地 天然 記念 物 町屋の二本カヤ 西白河郡大信 村町屋 字道目木4番地のうち実測242平 方メートル、5番地のうち実測 12平方メートル、16番地の4の うち実測211平方メートル 〃 初発神杜のスダシイ樹木 原町市江井 字西山138番地
(1) 国指定文化財保存事業
昭和43年度に国庫補助および県費補助の交付を受けて修
理および防災等保存事業を行なった指定文化財は次のとお
りである。
事業内容 総額 国庫補助 県費補助 地元負担 半解体修理 4,000,000 2,960,000 247,000 793,000 屋根葺替 2,130,000 1,704,000 142,000 284,000 解体修理 5,900,000 5,015,000 295,000 590,000 自動火災報知 500,000 350,000 50,000 100,000 〃 420,000 315,000 35,000 70,000 耐火金庫設置 411,000 205,000 68,000 138,000 護岸工事 2,000,000 1,000,000 333,000 667,000 土地買上 3,000,000 1,500,000 500,000 1,000,000 発掘調査 400,000 200,000 66,000 134,000 〃 517,000 258,000 86,000 173,000 管理 104,000 52,000 17,000 35,000 〃 113,000 56,000 19,000 38,000 19,495,000 13,615,000 1,858,000 4,022,000
(2) 県指定文化財保存事業
昭和43年度に県費補助の交付を受けて保存事業を行なっ
た指定文化財は次のとおりである。
種別 名称 補助事業者 事業内容 総額 県費補助 地元負担 重要文化財 開成館 郡山市 消火施設 1,500,000 500,000 1,000,000
(3) 特別天然記念物「尾瀬」保護管理事業
特別天然記念物「尾瀬」は、探勝者が年々増加しその過
剰利用により湿原が踏み荒されている現状にあるため、昭
和41年度から群馬県と共に保護管理事業を実施しているが、
李年度は保護管理員を配置して次のような事業を実施した。
〇期間 5月15日〜10月20日
〇内容・採種、播種および移植による湿原植物の増殖
・湿原植物増殖地域保護のための木棚および注意
標の設置 ・帰化植物の除去および巡視による入
山者の啓もう指導
〇保護増殖指導 県文化財専門委員 吉岡邦二
(東北大教授・理学博士)
〇保護管理員 橘京一 桧枝岐村 尾瀬原担当
星武則 〃 尾瀬沼担当
(4) 文化財管理指導
国および県指定文化財の保存の万全をはかるため、文化
財専門委員による管理状況調査を行ない防火、防犯ならび
に保存方法の改善について指導を行なった。また文化庁の
管理指導は建造物について行なわれた。
(5) 文化財防火デー行事
毎年1月26日を文化財防火デーと定め、全国的に文化財
防火運動の展開されているが、県内では次の市町村におい
て防火訓練、消防施設の点検、査察等が実施された。
福島市、川俣町、本宮町、郡山市、下郷町、南郷村、
只見町、会津若松市、河東村、会津坂下町、湯川村、新鶴村、
船引町、いわき市、浪江町、相馬市、原町市
5.文化財の調査
(1) 指定候補文化財調査
県指定文化財として申請のあった物件について、文化財
専門委員が次のとおり調査を行なった。
調査物件 所在地 調査月日 調査員 福生寺観音堂、
勝福寺観音堂会津高田町
喜多方市5.17〜19 草野委員 法用寺所蔵宝物、
宝寿院所蔵宝物会津高田町
北会津村5.31〜6.2 菊池委員 観音寺所蔵宝物 桑折町 6.7 菊池委員 常在院所蔵宝物、
清水寺所蔵宝物表郷村 6.17〜19 庄司委員
菊池委員本郷焼窯 会津本郷町 7.3〜4 岩崎委員 福田小学校(明治建築) 新地村 7.12〜13 草野委員 五十嵐家旧宅(民家) 会津坂下町 7.16〜17 草野委員 観喜寺所蔵宝物 相馬市 9.20 庄司委員 武山家旧宅(民家) 原町市 11.15〜16 草野委員 球状花崗岩 石川町 12.14〜15 三本杉委員 源翁和尚絵詞 表郷村 2.24 庄司委員 初発神社のスダシイ樹林 原町市 吉岡委員 町屋の二本ガヤ 大信村 吉岡委員
(2) 東北縦貫自動車道建設地域埋蔵文化財調査
東北縦貫自動車道の建設によって破壊される埋蔵文化財