教育年報1968年(S43)-142/197page

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   第8節 新生活運動

 1.概     況

 新生活運動は生活学校運動、環境づくり市民運動、明るい

職場づくり運動、新しい村づくり運動の4本の柱で組み立て

られているが、本年度は新しい村づくり運動を休止して、他

の3本の柱に重点をおいて推進した。

 これらの運動を有機的に結びつけ、総合的な運動の推進を

はかるため、県新生活運動推進委員会を設置し、この中に

各部門ごとに専門部を設けて運動推進にあたっての企画立案

専門的指導をしている。

 本年度は特に重点目標を立ててその目標に向って推進した。

 2.重点目標と運動の現状

(1) 生活学校数の増加をはかり運動のあり方、すすめ方の研

 究をする。

  前年度まで事業センターによって育成された学校は、1、

 2年校合わせて3校であったが、43年度から県協議会で推

 進することになり、数も2校増加して現在5校である。

  主体メンバーの自主的活動のおう成さ加えるに、補佐メ

 ンバー、助言者の適切な助言指導によって目標にそった運

 動が展開されている。

 これらの5校は互いに連絡交流をはかるため連絡会、交流

 集会をもちお互いに励まし合って進んでいる。

  また四倉、勿来には地区新生活運動推進協議会があって

 生活学校の育成推進をはかっている。このような地域ぐる

 みの運動推進の気運が他地区にもおこっている。

  43年度には自主開設校も2校ある現状で、その他の希望

 もあるので44年度には3校の増加をはかる計画である。

(2) 環境づくり市民運動特に郡山市において開催された

 北海道・東北地区研究集会を好機として研究推進をはかる。

  県内では福島市、郡山市、会津若松市の3推進都市が指

 定されている。この3都市にはおのおの特色があり、

 福島市は拠点地区を中心として波及をはかろうとしているし、

 郡山市は新産都市としてまた農村部の合併による大郡山市

 としての問題をかかえており、会津若松市は観光都市とし

 ての問題をもっている。これらの問題を解決するため、そ

 れぞれ行政側と協力して独自の運動を推進して優秀な成績

 をおさめている。

  公衆道徳高揚運動は郡山市を中心として進められ実績を

 あげたが、他の観光地においても婦人団体の自主的な運動

 が展開された。

  北海道・東北地区研究集会においては地元郡山市の実情

 発表があったが他道県の発表ともあわせ、得るところが甚

 大であり、今後の進むべき方向も明確になった。

(3) 明るい職場づくり運動推進事業場の連絡交流をはかり、

 実践活動を行なう。

  推進事業場は県内10事業場であるが、職種、規模等に相

 違があるので、事業場それぞれの目標のもとに明るい職場

 づくり運動にまい進している。環境の整備に、経営の合理

 化に、職場における人間関係に、安全管理に、生産増強等

 に自主的に目標にそった運動を推進し他県に比してすばら

 しい成果をおさめている。

  交流の場として、事業場を順番に会場として、視察、話

 しあいを兼ねて連絡交流をはかっている。また連絡協議会

 の組織はできていないので、これの必要がつよく要望され

 ている。

  なお県内には指定をうけなくとも明るい職場づくりを推

 進している事業場が多くある。これらを指定して事業場の

 増加をはかり連絡協議会をつくるのが来年度の課題である。



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