教育年報1970年(S45)-029/260page
福島県知事 木村守江
県教育庁各課長(総務、財務、義務、社教、保体)
各教育事務所長
カ、研修内容
<第1日〉
○講演 「ソ連を訪問して」
県知事 木村守江
○研究発表
■第1部会
□教育課程の管理をどうしたらよいか。
□教職員の指導力を高めゆ研修体制をどうした
らよいか。
発表者 国見町教育長 岩谷唯近
■第2部会
□社会教育におけす各種開設学級の体質改善を
どうすればよいか。
□社会体育の振興策をどう推進したらよいか
発表者 桑折町教育長 遠藤勉
■第3部会
□交流人事の改善をはかるには、どうしたらよ
いか。
発表者 本宮町教育長 高野貞一
■第4部会
□市町村教育予算の実態はどうなっているか。
□教育予算編成上の諸問題について
発表者 保原町教育長 滝沢由雄
<第2日〉
○研究討議(4部会にわかれて実施)
○分科会報告・質疑
キ、参加人員 87名
4.昭和45年度予算編成に対する県教育委員
会の要望事項
市町村教育予算の充実と確保のため、県教育委員会は、昭
和46年度の予算編成期にあたって、新年度予算編成に対す
る要望事項、昭和44年度市町村教育費の実態にもとずき、教
育予算編成についての問題点を指摘した資料を市町村長、市
町村教育委員会に送付し、予算確保について要望した。
なお、教育庁各課より、市町村教育委員会において努力を
要するものをつぎのようにあげた。
(市町村教育委員会の組織および運営関係)
(1)市町村教育関係予算は、教育費にかかる基準財政需要額
を下まわらないよう編成すること。
(2)市町村教育委員会の事務執行が、適切円滑に行なわれる
よう、それぞれの市町村の規模に応じた職員を配置するこ
と。
(3)教育委員の報酬をひきあげること。
(4)教育長の給料を適正な額にすること。
(5)小・中学校に勤務する用務員、事務補助員および給食従
事員の増員と給与の改善をはかること。
(6)小・中学校教材用消耗品、設備費、備品費の充実につと
めること。
〔財務関係〕
(1)小・中学校、特殊教育諸学校及び幼稚園の新増改築事業
は、長期警備計画に伴い、事業計画をたてること。
(2)事業計画にあたっては、市町村の財政規模、財政状況等
を検討し、事業規模過大及び起債などの特定財源見積過大
による財源圧迫をきたさないよう特に留意すること。
〔福利関係〕
(1)公立学校に勤務する職員で、公立学校共済組合員の資格
を有する者については、資格取得の月から負担金を公立学
校共済組合に納付できるよう予算措置をすること。
(2)市町村においては、教職員住宅建設を、教職員住宅建設
事業要項により、できるだけ実施されたいこと。
〔学校教育関係〕
(1)小・中学校に勤務する用務員・事務補助員及び給食従事
員は、できるだけ正式採用職員とし、その増員及び給料引
上げを図ること。
(2)義務教育国庫負担法に基づく教材費については、児童・
生徒1人当りの単価が学級当り単価に改められ、同時に教
材基準か設定され、10ヵ年で基準の70%まで充実すること
になったので、予算措置については少くとも国庫負担限度
基礎額までは計上されたいこと。
(3)理科教育等設備の充実を図ること。
(4)要保護及び準要保護児竜生徒就学援助事業を充実するこ
と。
(5)遠距離通学に対する通学費の予算措置をすること。
(6)公立小学校寄宿舎居住費補助金の予算措置をすること。
(7)特殊学級、幼稚園の新増設について教育費を充分確保す
ること。
(8)公立小・中学校にできるだけ警備員を設置すること。
(9)宿日直代行員の設置につとめること。
(10)公立小・中学校における管理設備を充実し、その予算確
保につとめること。
(11)教職員の研修費の確保につとめること。
(12)指定統計および諸調査統計に要する経費の予算化を図る
こと。
(13)知能検査および各種標準検査に要する経費の予算化を図
ること。
(14)市町村教育委員会管内学校の指導体制の整備充実につい
て配慮し、その経費を確保すること。
(15)県補助金に対する予算措置を講ずること。
〔社会教育関係〕
(1)社会教育主事の未設置町村は、すみやかに設置すること。
(2)専任常勤公民館長ならびに公民館主導を設置すること。
(3)社会教育委員の未設置町村はすみやかに設置すること。
(4)社会教育関係研修会、会議(文部省ならびに県主催の行
事)等については計画的に職員を派遣し、職員の研修の機
会を増大すること。またそのための旅費を増額すること。
(5)青年学級、婦人学級、成人学級関係事業については、運
営費を増額すること。
(6)公民館施設設備を整備拡充するための予算措置をはかるこ
と。
(7)視聴覚教育振興のため、視聴覚教育施設設備の充実につ
いて予算措置をはかること。