教育年報1970年(S45)-241/260page

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んどが二種以上の資料を使い、しかも、それらを複写して送

るという、利用者に代わって行なう業務のため、現陣容ではそ

の作業に追われて、資料の整備等までは手が回りかねている

 特に文書による利用が増大し、そのうえ本県在往者が国会

図書館や日比谷図書館に問い合せ当然本館にて処理できるも

のは回送されるシステムになったことにより、この業務の体制

の充実を考えなくてはならない。→〔表7、13〕

(2) 特許関係サービス

 産業社会に欠くことのできない特許公報類公開関覧所とし

て、本年度はいわき市立常磐図書館が新たに指定され、本県

には会津とともに3館となった。しかし所蔵される資料の量

は明治以降のものを有する当館が最も多く、利用の増加とと

もに複写サービスはもち論のこと、専用の部屋を設けた文字

通り公開閲覧できる体制にもっていけるようにしなければな

らない時期に来ているようだ。

 昭和45年1月〜12月における本県関係の特許および実用新

案出願公告の件数は、特許 37件、実用新案 51件であり、

「館報あづま…第21巻第5号」にその名称、出願人、分類等

を掲載して広く紹介した。

 その利用もこれらの出願状況を反映してか、実用新案が最

も多い。→〔表8〕

(3)複写サービス

 実施3年目を迎え、その処理件数,枚数も急激に多くなっ

てきている、もはや利用者が自由に複写利用をできる運用を

しなければ、職員の手だげでは処理しきれなくなって来てい

る。→〔表9〕

(4)特別貸出

 主として調査研究のために、官公庁、報道機関等に貸出し

たもので、関係方面の資料作成に貢献している、本年度の貸

出は264件、574冊に及んでいる。〔表10〕

(5) 補助資料(ツール)の作成

  1) 郷土関係新聞記事索引

 昭和44年5月より民報、民友の郷土紙について記事索引の

カード化を実施し、44、45年の2か年分の作成を終えたが、

その索引件名389件に及び、その調整につとめている、枚数

16,000、件名の固完化と相まって、43年度以前と46年度以降

と二方向に索引化を進めたいと考えている。

  2)新聞クリッピング

 昭和29年より、民報、民友について実施してきたが、記事

索引化とともに、継続記事(連載もの)にとどめて実施して

いる。本年中に実施した主なものは、インタビュー(報)

、顔(友)、校章校歌(友)、この道(報)、日曜サロン

(報)、宿場(友)、生きがいかけて(報)、文学碑めぐり

(報)等があり、連載ものについては150余冊、さらに選挙、

議会、文化、教育、社会等と分類合本されたものは1,200冊

以上になり、貴重な資料として利用されている。

  3)特許関係県内出願者名簿

 前述したとおり、特許37件、実用新案51件、意匠、商標23

件となっている、これらについても県発明協会と協力してそ

の名簿を発行できれば好都合であろう。

(6)相互協力

 調査相談における県内外の図書館からの資料貸借は

  借りた冊数   13、   借りた相手の館数   6

  貸した冊数   5、    貸した相手の館数   3

 また相互照会によって処理した数は

  照会した件数  15、   照会した相手の館数  8

  照会を受けた件数8、   照会を受けた相手の館数7

となっており年々増加している。今後は県内図書館組織網を

強化し、十分協力すると同時にすべての図書館からよく利用

されるような県立図書館へと心がければならない。

  3 過去5ヵ年間の利用状況の推移

 利用者数についてはむしろ下降しているが、これは席借り

の学生、生徒の数が減少しているためであり、さして問題に

することもない、館外個人貸出登録人員、その冊数および調

査相談事務取扱件数等は41年から上昇の一途をたどり、45年

は2倍半にもなっている。これは情報化時代として当然のこ

とではあるが、図書館側の努力のあとを示しているものと評

価されてしかるべきものであろう。〔表11、12、13〕

〔表4〕 利用者数    (昭和45.4〜46.3)
人員 資料を利用した者 資料を利用しない者 構成比
職業別 館内 館外
  (人) (人) (人) (人) %
1.勤め人 1,992 3,677 2,188 7,857 8
2.自家営業 324 341 249 914 1
3.主婦 85 866 47 998 1
4.無職その他 727 1,715 1,556 3,998 4
5.学生.生徒 3,691 13,288 57,383 74,362 77
6.児童 4,441 3,830 0 8,271 9
11,260 23,717 61,423 96,400  
男女別内訳(男) 7,404 12,961 34,713 55,078 57
(女) 3,856 10,756 26,710 41,322 43
1.勤め人(男) 1,727 2,608 1,871 6,206  
(女) 265 1,069 317 1,651  
2.自家営業(男) 324 341 248 918  
(女)     1 1  
3.主婦(女) 85 866 47 998  
4.無職その他(男) 681 1,489 1,365 3,535  
(女) 46 226 191 463  
5.学生生徒(男) 2,020 6,609 31,229 39,858  
(女) 1,671 6,679 26,154 34,504  
6.児童(男) 2,652 1,914 0 4,566  
(女) 1,789 1,916 0 3,705  

 開館日数279日 1日平均345人

〔表5〕 利用図書冊数 (昭和45.4〜46.3)
冊数 分類別 館内(冊) 館外(冊) 計(冊) 構成比%
0 総記 3,389 592 3,981 53
1 哲学・宗教 1,513 1,527 3,040 40
2 歴史・地誌 2,722 2,359 5,081 67
3 社会科学 2,859 4,095 6,954 92
4 自然科学 1,953 2,647 4,600 61
5 工学・工業 1,500 1,147 2,647 35
6 産業 1,466 680 2,146 28
7 芸術・娯楽 1,649 2,479 4,128 55
8 語学 1,274 585 1,859 25
9 文学 4,769 13,975 18,744 248
児童 10,787 10,109 20,896 277
雑誌 1,283 129 1,412 19
35,164 40,321 75,488 100


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