教育年報1971年(S46)-133/255page
(1) 小学校教育研究協議会、特別活動部会
1) 研究主題
ア.特別活動の全体計画を作成しての問題点をどのよう
に解決したらよいか。
イ.効果的な学習指導はどのようにすればよいか。
ウ.遠足的行事の効果的な運営はどのようにすればよい
か。
2) 主催
県教育委員会、県小学校教育研究会
関係市町村教育委員会
3) 期日
地区 昭和46年7月下旬〜8月上旬
県 昭和46年10月19日〜20日の2日間
4) 会場
地区 各地区ごとに設定した16会場
県 柳津町立柳津小学校
(2) 中学校教育研究協議会、特別教育活動部会
1) 研究主題
特活の本質にせまる授業をどのように組織化すればよ
いか。
2) 主催
県教育委員会、県中学校教育研究会、
関係市町村教育委員会
3) 期日
地区 昭和46年7月下旬〜8月上旬
県 昭和46年8月12日〜13日の2日間
4) 会場
地区 各地区ごとに設定した16会場
県 福島市立信陵中学校
(3) 県教育委員会が指導した昭和46年度、特別活動、特別教
育活動、指導の重点
(特別活動)
特別教育活動が特別活動に改められた趣旨をじゅうぶん理
解するとともに、各内容の性格を明確には握して、それぞれ
の活動が「望ましい集団活動」を通して「心身の調和的発達」
「個性の伸長」および「協力してよりよい生活を築こうとす
る実践的態度の育成」を図るよう指導する。
1) 指導計画の整備・充実をはかる。
特別活動全体を通して、調和と統一がとれた指導がで
きるよう、全教師が協力して、全体計画ならびに各内容
の指導計画を作成する。
ア.特別活動はさまざまな活動が含まれ、異なる学年の
児童がともに活動することが多いので、無理なく活動
できるよう、発達段階に即した指導内容をおさえる。
イ.児童活動、学校行事、学級指導の相互の関連および
各教科、道徳との関連を明確におさえる。
ウ.各内容の指導計画の作成にあたっては、実施計画が
具体的に作成できるよう、指導の内容を選定するとと
もに、弾力性をもたせる。
工.望ましい実践的な態度が学年に応じて育成されるよ
う、指導内容に系統性、発展性をもたせる。
2) 指導体制の確立をはかる。
ア.特別活動の基本的な考え方、個々の内容、指導方法
等について全教師で研修し、共通理解を深める。
イ.指導組織を学校運営機構のなかに明確に位置づけ、
指導を全教師で組織的におこなうようにする。
ウ.児童が魅力をもって自主的に参加するよう、各活動
の運営に創意をこらし、集団のみならず、児童ひとり
ひとりに着目し、個人差、能力差に即した指導をする。
3) 評価を適切に実施する。
ア.評価にあたっては、評価の観点、時期、場所、方法
をくふうし、計画的に実施するとともに、評価が活動
の成果にのみとらわれることなく、活動の過程につい
ても評価するようにする。
イ.教師だけの評価に終わらないで、児童の自己評価や
相互評価もじゅうぶんとりいれて、指導の充実をはか
る。
4) 各内容ごとの指導の重点
○児童活動
児童の自発的な要求や興味・関心を積極的に取りあげ
て指導し、個性の伸長、協力的な態度を育てる。
ア.児童会活動
(ア) 学校生活上の諸問題について、つとめて児童自身
に気づかせ、自発的、自治的な活動を助長するよう
指導する。
(イ) 代表的員会と各委員会、各委員会相互の関連をは
かり、集中的に活動をおこなうようにする。
イ.学級会活動
(ア) 低学年から集団による連帯意識を高めることに重
点をおいて指導し、高学年になるにしたがって、組
織的な活動が充実するよう指導する。
(イ) 個々の児童の要求をは握し、ひとりひとりが学級
集団の中で正しく位置づけられ、おたがいに認めあ
いながら学級の問題にあたるようにする。
ウ.クラブ活動
(ア) 児童が、学級や学年の区別をつけることなく、各
自の能力、特性をじゅうぶんに発揮しながら、伸び
伸びと活動するような運営をする。
(イ) クラブの種類の選定にあたっては、個々のクラブ
の教育的価値、児童の希望、学校の実態などから、
総合的にみておこなう。
○学校行事
ア.学校行事の性格を再認識し、従来の慣行として実施
してきた学校行事に検討を加えるなど、自校の教育目
標達成の見地より、量、質の両面から精選する。
イ.個々の学校行事のねらいを明らかにし、活動の内容
を多くしたり、高度のものを求めすぎたりして児童の
負担過重にならないよう配慮する。
○学級指導
ア.計画的な指導と問題の生起による指導とが、適切に
おこなわれるよう、指導計画を充実する。
イ.教師と児童および児童相互に尊敬と信頼の念がゆき
わたり、ともに理解しあい、協力しあって、あたたか
いふんい気のもとに学級指導をおこなうようにする。