教育年報1971年(S46)-134/255page
(特別教育活動)
移行措置を適切に実施し、改正学習指導要領の趣旨にもと
づいて、各内容の指導を効果的におこない、生徒の自発的・
自治的活動をいっそう助長し、 「公民としての資質」 「個性
の伸長」「進路の選択」がいっそう育成されるよう指導を徹
底する。
1) 指導計画の整備・充実をはかる。
ア.改正学習指導要領が次年度に完全実施が適切におこ
なわれるよう、現行指導計画に反省検討を加えて、新
指導計画の樹立をはかる。
イ.全教師が組織をあげて、指導計画の作成にあたれる
よう。順序・方法等についての共通理解をはかる。
2) 生徒が自主的に活動するよう指導の徹底をはかる。
ア.教師各自が特別教育活動の教育的価値についての研
究活動を深める。
イ.生徒ひとりひとりに、学級・学校との連帯意識をも
たせ、自覚と責任をもって活動できるよう奨励援助す
る。
ウ.指導にあたっては、担当教師のみならず、全教師が
あたるよう、指導体制を確立する。
3) 各内容ごとの指導の重点
○生徒活動
ア.役員のみの活動におちいらないよう、実施計画作成
委員会の活動を活発にし、活動内容をあらかじめ、全
生徒に周知するなど、組織・運営をくふうする。
イ.全生徒が意欲的に参加するよう、それぞれ役割を分
担させ、じゅうぶん自治的活動を体験させる。
○クラブ活動
ア.教師も同好の一員として積極的に参加し、適切な援
助・指導を与える。
イ.クラブ活動が教科の補助になったり、興味本位に走
りすぎたりしないよう、活動内容を適切にする。
ウ.クラブ活動の成果は、校内放送、展示、発表会など
の機会を持たせるなどして、いっそう意欲的な学習を
すすめるようにする。
○学級活動
ア.学級の問題を共有し、それを解決するための活動に
必要な組織をつくり、解決の方法や実践活動について
も生徒が主体となって、進めるようにする。
イ.生徒ひとりひとりの個性や能力、友人関係、家庭事
などについてもいっそう理解を深め、個人指導を徹底
する。
(学校行事)
学校行事等は、学校生活を豊かな楽しいものにし、学校生
活にうるおいと変化を与え、公民的資質を学びとらせる重要
な活動であるので、改正学習指導要領において学校行事等が
特別活動に統合される趣旨に即した指導を徹底する。
1) 学校行事等を精選・充実する。
ア.学校行事等の性格をふまえ、自校の教育目標、教育
課程全体のうえからみて精選する。
イ.個々の行事については、ねらい、活動内容、参加状
況等と各面から考察して取捨選択する。
2) 年間計画、個別計画の改善をはかる。
ア.教師・生徒の負担、準備の時期、経費、施設設備、
個人差への適応、他領域との関連など細部にわたる反
省資料にもとづいて、指導計画を改善する。
イ.個々の学校行事等を実施するごとに、計画、実施、
評価等の反省記録を作成して、個別計画の改善のため
の資料とする。
3) 指導過程を重視し、個人指導に努める。
ア.集団の一員として、社会的な態度や、規則を尊重す
る態度を身につけるよう配慮し、集団活動への参加の
の喜びを得るようにする。
イ.指導過程を綿密に計画し、何を、いつ、どのように
指導するかを明らかにして指導にあたる。
ウ.生徒の心身の負担にならないよう、実情にあった運
営につとめる。
〔高等学校教育課〕
学校行事の運営にあたっては、学校行事等の目標に即して、
全人教育的立場から、他の領域との関連を考慮し適切な指導
計画を立てるようにしている。
各校においては、学校や地域の実状に応じて、教育効果を
あげることのできる内容のものを実施している。また、指導
に当たっては、教師の共通理解のもとに、生徒の積極的な参
加によって、自主性を高め、集団のなかでの個人指導、指導
結果の評価などに重点をおいて努力している。
◎卒業式について
前年度の反省に基づき、卒業式の改善に努め、厳粛で祝
意に満ちた卒業式になるよう指導した。
◎修学旅行
(1) 実施学校および参加生徒数(昭和46年度)
○実地学校数 84校(分校を除く)
○参加生徒数 24,384名
(2) 行 先
行先 46年 45 44 43 42 関西 伊勢にまわった学校 7 5 14 22 39 四国まで行った学校 13 10 18 18 16 姫路に行った学校 19 3 20 32 13 81 82 82 83 83 東北・北海道 3 3 2 1 1
(3) 実施の時期