教育年報1971年(S46)-190/255page
かん案すると、一概に食事内容の充実がはかられているとは
いい難い。現代の要請に応えた学校給食のあり方を考える場
合、給食費の負担を軽減しながら、食事内容の向上をはかる
ための合理的な物資流通の確保も一要素として重要なことで
もあるので、検討が望まれる。
また、関連して、調理・献立のし方やそれとの栄養の結び
つきが子どものし好にとって重要なことでもあるので、栄養
士および調理従業員の適応配置が望まれる。なお、給食関係
職員の資質向上をはかるため、調理・献立実技講習会を郡山
市で2日間開催したが、多大な効果をおさめることができた。
給食指導については、教育課程における特別活動の学給指
導への位置づけに伴ない、その趣旨の徹底を期するため、
「学校給食指導の手びき」等について学校給食主任等を対象
として研修会を催した。また、第2回目の学校給食研究学校
を3校指定し、昭和46年度から2年間、新しい給食指導の展
開あるいは給食実務の近代化等の研究を進めている。
なお、本年10月に第22回全国学校給食研究協議大会を郡山
市において、全国給食関係者2,000人を集め、「未来をひらく
豊かな人間育成をめざして学校給食の充実はいかにあるべき
か。」を主題に、5領域13分科会を設定し、研究協議が行なわ
れ、極めて有意義な大会であった。
6.学校保健の振興
学校保健研究学校を5校おき、研究を推進するとともに、
いわき市において開催した第19回福島県学校保健・安全研究
大会の開催をはじめ、本年度より施行された小学校学習指導
要領の保健・安全の趣旨の徹底をはかるため、小・中学校教
員の5分の1を対象として資質向上講習会を開催した。
また、小・中・高校の養護教諭約80名を対象として2泊3
日にわたる養護教諭講習会を福島市高湯において開催し、資
質の向上をはかった。
7.学校環境衛生指導の強化
学校環境衛生の維持改善に必要な検査器具の実技講習を中
心とし、公害等の当面する諸問題も含めた内容をもって環境
衛生講習会を県内6か所において開催し、関係者の資質の向
上をはかった。
8.教職員の保健管理の強化
県内全職員の間接撮影を実施し、有所見者に対しては面接
指導を実施したほか、結核審査会および神経精神障害審査会
を設けて教職員の採用、休職および復職に関し慎重を期する
など、管理の強化をはかった。
9.学校安全の徹底
学校安全研究学校として県内5校を指定し、研究の推進を
図り、安全教育の充実と振興に資するとともに、交通安全指
導講習会を県内6か所において開催した。
また、県費補助による交通安全指導教具の整備を促進し、
これまでの整備累計は54市町村(60%)91組となった。このほ
か国および県の補助金による交通安全教育センターを富岡町
に設置した。
10.へき地学校保健の強化
国庫補助によるへき地学校の給水施設の整備およびへき地
学校保健管理費の活用と内容の充実により、その成果は徐々
に発揚されている。また、へき地地区における学校保健研究
学校の研究実践は地域の水準向上にも大きな貢献をしている。
第2節 学校体育
1.学校体育関係各種指導者講習会
(1) 小・中学校体育実技県内中央指導者講習会
1) 目 的
文部省主催学校体育実技指導者講習会の伝津をなし、
体育担当者の実技指導力の向上を図る。
2) 期 日
46年5月25日〜26日
3) 会 場
県営体育館・福島四小・福島四中の3会場
4) 内 容
・小学校部会
体操・器械、陸上運動、ボール運動、ダンス、
・中学校部会
徒手・器械、陸上競技、柔道、剣道、バスケットボール、
ハンドボール、ダンス。
5) 講 師
小学校教諭4名および中学校教諭7名
6) 参加者
小学校教諭71名、中学校教諭71名
計142名
7) 概 要
本講習会は、各教育事務所管内講習会における講師予
定者を対象とし、上記のそれぞれの内容について、実技
を中心とした伝達講習会であったが、熱心に受講され、
各教育事務所管内講習会の充実が期待される。
(2) 小学校水泳指導者中央講習会ならびに中・高校水泳指導者講習会
1) 目 的
教育事務所管内講習会の講師予定者ならびに県内中・
高校における水泳指導者の指導能力の向上を図るため、
各種泳法およびプール管理運営についての研修を行ない、
水泳指導者の養成をはかることを目的とする。
2) 期 日
昭和46年6月23日〜24日
3) 会 場
飯坂市民センタープール
4) 内 容
各種泳法、プール管理運営、指導法、救助法
5) 講 師
県水泳連盟および小・中・高校教諭 計4名