教育年報1972年(S47)-033/285page
との関連のもとに、県下全体を一律的な規格に当てはめず、
各方部、各地域の実態を十分踏まえ、各地域の実情に即した
た改編でなければならない。
なお、下記の諸点に留意し、不合理な点の是正につとめ
る必要がある。
(1)新しい地域生活圏の動向を勘案し、ある程度、学区の
単純化をはかること。
(2)各学区ごとの入学者収容率および入学率をできるだけ
平均化すること。
(3)学校選択の自由確保を考慮し、従前、志願可能であっ
た学校への志願不可能となる地域の生じないように配慮
すること。
(4)学区の再編成に応じて、隣接学区からの入学許可制限
の方法について検討を加えること。
(5)従来の自由区設定の制度については更に検討すること。
3 学区再編に伴う付帯意見
上記のほかに、学区再編に関連する諸問題については、
下記の諸点に留意し、その改善をはかられたい。
(1)高校進学率の地域較差是正と、普通科志望の傾向、あ
るいは特定校への入学志願者集中度、私立高校の実情等
を考慮し、漸次、学校、学科の配置と生徒募集定員の適
正化をはかること。
(2)各高校の均等化をはかるため、各校の施設・設備の充実
をはじめ、学校規模、教職員組織等について十分考慮
すること。
(3)中学校教育の正常化について配慮するとともに、将来、
入学者選抜法の改善について検討すること。
(4)隣接県との入学者交流関係について改善すること。
(5)改編学区は、今後も社会情勢の変化に即応して修正さ
れるべきであること。
(3)審議経過および関係調査等
後期中等教育審議会の審議経過
昭和47年5月15日 定例教育委員会において
「福島県公立高等学校通学区域の再編成について」の諮
問を発する件議決
昭和47年10月20日 小委員会委員を委嘱
期日 会議区分 おもな議事内容 昭和47・5・31 第1回会議 1 諮問と諮問理由について 2 本県公立高等学校通学区域の現状について 3 審議資料の作成について 47・7・14 第2回会議 1 現行学区制の細部と問題点について 2 学校別・通学区域別入学者の分布状況について 3 昭和47年度公立高等学校入学選抜の結果について 4 関係調査等について 47・9・27 第3回会議 1 通学区域再編成懇談会の状況について 2 通学区域再編成実地調査の状況について 3 中学校長会・高等学校協会からの答申について 4 学区再編に関する陳情等について 5 現行学区制の問題点について 47・10・16 第4回会議 1 学区再編の基本的な考え方について 2 学区再編の方向づけについて 3 小委員会の設置について 47・10・26 小委員会 1 関係陳情請願等について 2 答申案について 47・11・1 第5回会議 1 小委員会の報告 2 答申案について 47・11・2 会長 「福島県公立高等学校通学区域の再編成について」の答申
関係調査等一覧
(1)高等学校通学区域再編成懇談会
目的 高校通学区域についての現状と問題点を説明し、関
係者より広く意見を聴取することによって、学区再
編成の資とする。
主催 福島県教育委員会、福島県市町村教育委員会連絡協議会
地域 期日 場所 出席者 会津 昭和47・7・26 会津工業高校 ○地域関係 県南 47・7・27 安積女子高校 市町村長、市町村教育長 県北 47・7・31 福島工業高校 高等学校PTA代表、中学校PTA代表 いわき 47・8・2 磐城女子高校 ○市長村教育委員会連絡協義会長 相双 47・8・4 相馬女子高校 ○県教委関係 教育長(次長)、高等学校教育課長 義務教育課長、教育事務所長 その他本庁、教育事務所職員
(2)高等学校通学区域再編成実地調査(県後期中等教育審議会)
期日 場所 調査員 昭和47・8・21 会津女子高、若松三中、坂下一中 阿部委員、佐藤徳委員 47・8・22 田島中 添川委員、角川委員 安田委員 47・8・24 双葉高、富岡一中 大内委員、志賀委員、 47・8・25 小名浜一中、磐城高 日高委員、油井委員
(3)県中学校長会の検討
6月初旬 諮問 9月9日答申
(4)県高等学校長協会の検討
6月初旬 諮問 9月27日答申