教育年報1972年(S47)-053/285page
員としての素質を有する学生を国立大学の教員養成学部
に誘致することを目的とする制度。対象は前記4)と同様
であるが、面接は行なわず、高等学校長の推薦により支
部選考委員会を経て予約採用される。
貸与月額は自宅通学者が8,000円、自宅外通学者が
12,000円である。4)との併願は認めない。
返還免除の特典も4)と同じである。募集は年1回4月
上旬。
(注) 特例としてこの適用を受ける私立大学の教員養成
を目的とする学部に、立正女子大学教育学部初等教育、
中等教育課程がある。貸与月額は自宅通学者が11,000円、
自宅外通学者が17,000円である。
(3)奨学金の返還
奨学金の返還は、卒業の6ヵ月後から20年以内に年賦、
半年賦の方法で行なうが、病気、経済的理由等による場合
は、申請することによって返還猶予が認められる。
また、返還免除には次のようなものがある。
1) 死亡、不具、廃疾等により返還能力を失ったときは、
申請により返還を免除される。
2) 大学の学生であった者が、小・中・高校等の教育職に
一定年限従事した場合、一部または全額免除される。
3)大学院の学生であった者が、大学や特定の試験所、研
究所、文教施設で教育または、研究の職に一定年限従事
した場合、上記2)同様免除される。
(4)奨学生の補導
本会の事業が国費で営まれており、奨学生の成績には社
会の期待がかかっていることを全員に自覚させるため、本
会と奨学生の関係を単に経済的なものにとどめず、精神的
なつながりをもたせ、充実した生活を送るよう種々の方法
によって補導している。これらの方法として「面接・相談
座談会」「学業成績・健康・生活状況の調査」「成績不振
者督励」などを行ない、機関紙"育英"を発行している。
また、奨学生の外部組織として、卒業した奨学生によっ
て結成された「育英友の会」の全国的な組織があり、各支
部とともに活動している。
区分 学 校 別 採用別 応募学年 貸与月額 募集時期 備考 一般貸与奨学生 高等学校 通常 在学生 1年生 3,000 4月と9月 (1)は1〜3学年 2年生以上 1,500 (2)は4〜5学年 高等専門学校 〃 〃 (1)3,500 4月と9月 (3)は自宅外通学者 (2)3,000〜※4,000 (4)通信教育はスクーリングをうけたもの 6,000〜※8,000 ※は私用に適用 大学 〃 〃 (4)35,000 4〜5月と10〜11月 〃(通信教育) 〃 〃 6,000 適時 養護教諭養成所 〃 〃 23,000 4〜5月 大学院(修士課程) 〃 〃 30,000 予約制度あり 〃(博士課程) 〃 〃 芸術専攻科 〃 〃 23,000 特別学生 高等学校 通常 在学生 1年生 4,000 4月 2年生以上 3,000 〃 予約 中学校第3学年 4,000 4月 高等専門学校 〃 〃 (1) 4,500〜(3)6000 4月 (2)4,000〜※7,500 (3)10,000〜※12,500 大学 〃 高等学校最高学年 8,000〜※11,000 4月 (3)12,000※17,000 〃(教育) 〃 〃 8,000〜※11,000 4月 (3)12,000※17,000
(注) 1.応募は各学校を通じて行なう。
2.高等学校と特別貸与奨学生(予約)の採用は支部で行なう。
3.高専校、大学および他の奨学生については在学中の各学校で行なう。
表2 日本育英会による県内高等学校奨学生数および採用状況
年度 種別 継続貸与 新規採用 採用数合計 奨学生総数 予約出願 採用採用 1次出願 採用採用 2次出願 採用採用 追加採用 46 人 人 人 人 人 人 人 人 人 人 一般貸与奨学生 812 - - 79 79 29 29 - 108 620 特別貸与奨学生 749 338 315 115 115 37 34 3 467 1,216 計 1,261 338 315 194 194 66 63 3 575 1.836 47 一般貸与奨学生 209 - - 225 225 19 10 1 236 445 特別貸与奨学生 807 367 328 119 112 5 3 13 456 1,263 計 1,016 367 328 344 337 24 13 14 692 1,708