教育年報1972年(S47)-111/285page
学校教育
第1節 概 要
〔義務教育課〕
1.指導行政の基本方針
調和と統一のとれた教育課程の編成と、その完全実施に
より、 「ゆたかな人間形成をめざす生涯教育」の一環として
の学校教育活動を展開してきた。
昭和47年度においても、前年度までの反省と、長期総合教
育計画に基づき、努力目標を設定し、その達成に努力してき
た。
2.指導組織
義務教育課における指導担当主幹、主任指導主事ほか8名
の指導主事(うち2名高校兼務)と教育事務所における次表
のような配置によって小・中学校の指導にあたった。
教育事務所/指導区分 県北 県中 県南 会津 南会津 相馬 いわき 指導主事数(含指導課長) 6 6 6 8 4 6 7 生徒指導主事数 1 1 社会教育主事数 3 3 2 3 1 2 2 教科等指導委員数 8 7 8 7 10 8 7 生徒指導委員数 3 4 2 3 1 2 2
3.学校教育指導の重点
義務教育課としては、前記の目標の実現をめざして、次の
事業を実施した。
(1)教職員の資質と指導力の向上につとめた。
1) 新採用教員に対して講習内容を充実し、その使命感の
確立と指導力の向上につとめた。
2)中堅、女子、教頭、校長等各階層別研修会をいっそう
充実した内容として、その資質の向上を図った。
3) 教職員等中央研修会に教職員を派遣し、資質の向上に
つとめた。
4) 海外教育事情を視察するため、15名(小8名、中7名)
の教職員を派遣した、その視察の拡大による資質の向上
につとめた。
5)福島県学校教育研究団体等11団体に対し、財政的援
助と、主体的研修の育成のための指導助言につとめた。
7) 小・中学校教職員の研究論文を募集し、教職員の自己
研修を奨励し、その専門職性の向上を図った。
(2)児童・生徒の学力の向上を図るとともに、知・情・意・
体の調和のとれた青少年の育成につとめた。
1) 教育課程研究協議会を小・中学校教育研究会と共催し、
教育課程の実施上の諸問題の研究と、その改善充実につ
とめた。
2)「学校教育指導の重点」を「学校教育」に掲載し体質
改善の要点を明確にするとともに、 「特別活動指導の手
びき」を刊行配布して、特に特別活動の望ましい指導と
運営が展開されるようつとめた。
3)教育課程研究指定校(小・中8校)へき地教育研究指
定校(小3校)を指定し、学習指導の充実改善につとめた。
4)地域教育研究指定校(2地区)を指定して、地域にお
ける小中学校教育の一貫性を図るとともに、地域全体の
教育水準の向上につとめた。
5)算数・数学現代化講座、技術・家庭実技講習会、学習
指導現代化講座を開催して、学習指導の現代化につとめ
た。
6) 道徳教育講習会や生徒指導講習会を開催したり、
道徳教育研究指定校(文部省指定6校)生徒指導研究指定校
(文部省指定2、県指定2)を指定して、道徳教育、
生徒指導の充実徹底をはかった。
なお、生徒指導委員(17名)を委嘱して、生徒指導の
徹底につとめた。
7) 指導職員研究協議会(年2回)、指導職員研修講座(年
1回)指導課長会(年4回)を開催して、各教育事務所
との指導行政についての研究協議を実施して、指導行政
の一体化を図った。
(3)へき地教育、特殊教育、幼児教育の振興につとめた。
1) 複式学級担当教員研修会を開催するとともに、へき地
教育研究指定校(小3)を指定して、へき地における学
習指導の改善につとめた。
3)へき地に勤務する教員5名を片手県に派遣し、また
石川県で開催されたへき地教育指導者講座、および北海道
で開催された、全国へき地教育研究大会にそれぞれ5名
を派遣し、その研修に参加させ、へき地に勤務する教職
員の資質の向上と士気の高揚につとめた。
4) 特殊教育担当教員研修会や特殊教育教養講座等を開催
したり、特殊教育推進地区(1)の指定等によって、特
殊教育の充実に役立てた。
また、特殊教育についての長期研修生(小3、中2)
を派遣し、その資質の向上につとめた。
5) 幼稚園教育課程研究集会や、幼稚園教育研修会等を開
催して、幼稚園教員の資質の向上につとめた。
〔高等学校教育課〕
1.指導行政の基本方針
生徒の能力・適性・進路に対応した教育と、調和のとれた
人間の育成をめざして教育が行なわれるよう努力をした。
昭和47年度は、昭和46年度の反省の上にたって、努力目標
を設定し、その達成に努力したところである。