教育年報1972年(S47)-112/285page
(1)教育内容の精選集約と、個別指導を中心とした教育方法
の現代化
(2)昭和48年から学年進行により実施にうつされる新学習指
導要領の趣旨の徹底周知と、生徒の適性・進路等に即応し
た教育課程の編成。
(3)生徒指導の充実
(4)教職員の指導力の向上
(5)科学技術教育、産業教育、情報処理教育の充実
2.指導組織および運営
高等学校教育課長を中心に次の人員が一丸となって、それ
ぞれ分掌事項に従って、企画、実施、指導助言にあたった。
主任指導主事 1名
指導主事 18名
うち 駐在生徒指導主事6名
また、高等学校教育指導委員も昨年同様、設置要項に基づ
き、県立学校から各教科別計16名を委嘱し、指導活動の充実
強化にあたった。
3.学校教育指導の重点
前記の基本方針に基づき、指導の重点を次のように設定し、
努力を重ねた。
(1)能力・適性・進路に応じた指導の徹底をはかる。
1) 生徒の能力・適性・進路や地域の実態に応じた教育課
程の編成も
2) 授業時数の確認と、適正な学校行事の計画実施。
3) 個性豊かな人間の育成。
(2)生徒指導の徹底をはかる。
1) 校内における生徒指導の共通理解を深め、指導計画を
確立する。
2) 学校、家庭および生徒指導関係機関と緊密な連けいを
保つ。
3) 生徒指導に対する研究を深め、たえず改善につとめる。
(3)生徒の能力・適性・興味等を合理的には握し、進路指導
の適正化を図る。
(4)教育内容の基本的事項の精選集約をはかる。
1) 個別指導の充実強化。
2) 授業の改善充実。
3) 評価についての研究。
(5)改訂された高等学校学習指導要領の内容をよくは握し、
昭和48年度より実施する教育課程の編成に万全を期する。
(6)理科教育数学教育等において基本的概念についての理
解の定着をはかる等科学技術教育の充実をはかる。
(7)教育機器の利用に積極的に取りくみ、実技の研修をはか
る。
(8)農業・工業・商業・水産・家庭科教育においては、産業
教育に必要な創造的、実践的態度を養うとともに、実験・
実習が技術習得の中心となるようにする。
4.教職員の資質の向上と学校運営管理の充
実
(1)現職教育の充実
1) 校内における研修体制を確立し、計画的・継続的に研
修を充実する。
2) 研究会・講習会・研修会等には計画的積極的に参加し、
参加の効果があがるようににくふうする。
3) 自己研修を充実するとともに、各人の適性が生かされ、
教職員の能力が最高に発揮されるようにつとめる。
(2)学校運営管理の適正化
1)適切な学校運営管理の方針と努力目標を設定するとと
もに、期間を区切って自己評価をする。
2) 学校運営は、規模に応じて、実質的な運営機構とする。
3) 管理職者の適切な指導助言を積極的に行なうようにす
る。
4) 諸表簿の処理・管理、設備・備品の管理と活用等に留
意する。
5) 学校事務の責任分担を明確にし正確・敏速・円滑に処
理する。
6) 各種調査報告については、調査の趣旨を理解し、厳正
適確に作成する。
(3)勤務体制の確立
1) 教職員の勤務内容を明確にし、その遂行後において客
観的に評価できるようにする。
2) 宿日宿勤務、警備員・代行員の勤務を厳正にする。
(4)使命感の高揚
1) 教育公務員としての使命感に徹して、規律と責任ある
服務態勢を整え、教育能率の向上につとめる。
2) 教育公務員としての自覚にもとづき、事故の防止につ
とめ、社会的信用を失墜することのないようにする。
5.教育環境の整備充実
(1)学習環境の整備充実
1) 環境整備の方針を確立し、年次計回による充実向上を
はかる。
2) 学級環境を整備し、学習意欲の高揚をはかる。
3) 学校図書館の充実と効率的活用を促進する。
(2)施設・設備の計面的充実
1) 年次計画にもとづいて、施設・設備の充実をはかり、
その効率的な活用につとめる。
2) 施設・設備の管理と運営の適正化をはかる。
(3)学校事故防止の徹底
1) 生徒の健康と安全を配慮した環境の改善整備につとめ
る。
2) 学校事故・教職員事故の防止について適切な対策を樹
立し、事故の絶無を期する。
(4)関係機関との連けい強化
1) 関係機関・団体との連けいを強め管理指導の充実をは
かる。
6.公立高等学校入学者選抜
(1)基本方針
昭和48年度福島県公立高等学校の入学者選抜は、下記の基
本方針によって実施した。
1)調査書、その他必要な書類ならびに選抜のための学力