教育年報1972年(S47)-212/285page

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物価の値上がり状況をかん案すると、一概に食事内容の充実

がはかられているとはいい難い。現代の要請にこたえた学校

給食のあり方を考える場合、一方策として、給食費の負担を

軽減しながら食事内容の向上をはかるための合理的な物資流

通の確保も重要な要素であるので検討が望まれる。

 また、関連して調理・献立のし方やそれとの栄養の結びつ

きが子どものし好にとって重要なことでもあるので、栄養士

および調理員の適応配置が望まれる。なお、給食関係職員の

資質向上をはかるため、調理・献立実技講習会および料理コ

ンクールなど福島市外3地区で開催し、多大の効果をおさめ

ることができた。

 給食指導については、教育課程における特別活動の学給指

導への位置づけに伴い、その趣旨の徹底を期するため、給食

主任等を対象に学校給食研究会を催した。また、第2回目の

学校給食研究学校を3校指定(昭和46年度から2年間)し、

新しい給食指導の展開および給食実務の近代化等の研究がな

され、その結果がまとめられた。

 なお、本年度9月に第14回県学校給食研究大会を白河市で

開催し、県下給食関係者700人を集め、「学校給食運営の現

代化」を標題にして、5分科会で研究協議が行なわれ、きわ

めて有意義な大会であった。

 6.学校保健の振興

 学校保健研究学校を3校指定し、研究を推進するとともに、

保健主事講習会、養護教諭講習会をはじめ、小・中学校教員

を対象とした学校保健・安全資質向上地方講習会および高等

学校教員を対象として保健講習会を開催し、学習指導要領の

趣旨の徹底と学校保健の内容の深化につとめた。

 また、石川郡石川町において第20回福島県学校保健・安全

研究大会を開催し、当面する学校保健の諸問題について研究

協議を行ない多大の成果をおさめた。

 7.学校環境衛生の充実

 「学校環境衛生の基準」に基づく日常、定期検査を推進し

ているところであるが、学校薬剤師の協力を得て、県内学校

の飲料水滅菌装置整備状況、残留塩素の測定を実施し、問題

点のは握と学校薬剤師活動の充実を期した。

 8.教職員の保健管理の強化

 学校保健法に基づき、県内全教職員のX線間接撮影を行な

い、異常のあったものに対しては、X線直接撮影、精密検査

後面接指導を実施したほか、結核審査会および神経精神障害

審査会を設けて、教職員の採用・休職および復職に関し慎重

を期するなど、教職員の保健管理の強化をはかった。

9.学校安全の徹底      

 学校安全研究学校を3校指定し、研究の推進をはかり、安

全教育の充実と振興に資するとともに、交通安全指導講習を

開催し、小・中学校では、自転車を中心とした交通安全、高

等学校では、自動二輪車を中心とした安全指導内容の強化充

実をはかった。特に高等学校生徒に対する指導を徹底するこ

とを目的とし、交通安全指導用映画の購入、交通安全読本の

作成配布、そして、生徒を対象とし、バイク運転実技講習会

を開催した。

 また、県費補助により交通安全指導教具を小・中学校に20

組整備した。このほか、国庫補助により福島市に、交通安全

教育センターを1ヵ所設置した。

 lO.へき地学校保健の強化

 国庫補助によるへき地学校施設等整備事業により、給水施

設・保健室の備品の整備をはかるとともに、へき地学校保健

管理費補助事業により、へき地学校に対し、医師(内科、

眼科、耳鼻科)、歯科医師を派遣し、健康診断・健康相談等の

実施をした。また、薬剤師を派遣し、学校環境衛生の基準に

基づく定期検査を実施する事業を進めて、へき地学校の保健

管理の強化充実を図った。

   第2節 学 校 体 育

 1.学校体育関係各種講習会

(1)昭和47年度福島県小・中学校体育実技県内中央指導者講習会

 1)趣旨各教育事務所管内の体育実技指導者講習会の講

  師予定者に対し、実技研修を行ない、指導力を高め、も

  って県内小・中学校体育の振興に資する。

 2) 主催 文部省、福島県教育委員会

 3) 期日 昭和47年5月23日(火)〜24日(水)

 4) 会場

小学校部会 中学校部会
種 目 会  場 種 目 会  場
体操・器械 福島市立福島第二小学校 体操・器械 福島高等学校
陸上運動 福島市立渡利小学校 陸上競技 県営信夫ヶ丘陸上競技場
ボール運動 福島市立森合小学校 剣道 福島商業高等学校
    ダンス 福島女子高等学校

 5)参加総人数 49名 各教育事務所より1種目1名

 6) 講師

  小学校部会、小学校教諭3名

  中学校部会、中学校教諭4名

  他に指導主事、3名

 7)概要

  各教育事務所より推せんされた教員によって、実技の

  指導法を中心に実施した。選ばれた者であり、各教育事

 務所管内講習令の講師予定者でもあり、終始真剣に受講

 し、有効なものであった。


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